2018年04月14日
潮干狩り2018
松名瀬の潮干狩り(午前10時半ごろ)
10時半ごろ、松阪市の松名瀬に着いた。四日市港の干潮は11時13分で潮位47センチ。
朝の道中、パラパラ雨が降っていたが、現地に着いたときにはやんでいた。夕方から雨の予報。
2013年を最後に、貝がほとんど捕れなくて、今年も入漁料は不要とのことだった。捕れる年は、浜が囲ってあり、入場の際に料金を払うが、もう不漁の年が4年目。近くの河口や浜で禁漁区を設けたりと、漁協では資源回復に努めているようだが、どうなのか。
ハマグリ
まあ期待はできないだろうと思ったが、昨年までよりは案外人が多く、石浜のあたりに集中している。この日は潮の引きがもう一つ弱いのであまり沖には出られない。石浜のちょっと先あたりで掘っていたら、少量のアサリ、シオフキガイにまじり、ハマグリが出てきた。5センチくらいのが数個捕れた。アサリは、少なかったが、魚屋サイズの3センチ以上のが十数個捕れた。石浜のあたりでは、粘っている人はもうちょっと成果が見られていたが、筆者は憩いのため、あまり根詰めてやらず。
石についているカキ
1時間くらいして、11時半をすぎる頃になるお、潮が満ちはじめてきた。
潮の満ちはじめ
最後に、石のところにへばりついている牡蠣を、マイナスドライバーと金づちを使いはぎ取った。
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浜焼のハマグリ
今回、バーナーと小さなフライパンを用意し、浜焼きで牡蠣とハマグリを食べた。
調味料を何も用意していなかったが、濃厚な味でうまかった。
今年は、小さいアサリやハマグリが割と見られ、復活の兆しもじゃっかん、感じられた。来年は、もうちょっといけていることを願い、浜を後にした。
2017年03月29日
バカガイと牡蠣
本日は大潮で干潮(四日市港)は午後12時54分、潮位10センチ。
今年はアサリが少ない、と聞いていたが、この大潮の日、どうしても抑えきれずに潮干狩りに向かう。
捕れないことがわかっているのに行ってどうするのか。
3年前の悲惨な結果を忘れたのか(2014年4月2日「アサリとバカガイやツメタガイ」)、などいろいろ思いがめぐったが、きっと何かいいことがあるとポジティブに考える。
干潟を歩きまわる鳥
アサリがいなければ、河口でシジミを採ったらどうだろう、とまず、櫛田川の河口付近でシジミを探すがすでに掘られた跡があり、貝すら出てこない状況。
第一のもくろみは失敗した。しかしまだ正午前で時間があった。
干潟に出る
つぎに松名瀬の、港の南側の干潟に出る。いつも行く潮干狩り場は港の北側でそちらには、思っていた以上に潮干狩りの人がいる。
港の南側の浜には沖にアマモ場があって、そこら辺は貝の生育にはいい場なんじゃないかと思っていたのだが、やってみるとバカガイが出てきた。
バカガイ
この際バカガイでもうれしい。3年前は、バカガイすらほとんど見ることができなかった。
というわけでこの場所でしばらく掘り続けると、割とまばらな感じでバカガイが出てくる。3割くらいは踏みつぶされて殻が割れていた。それは持ち帰らず海に放す。捕れる貝はほとんどがバカガイでたまに、シオフキガイが出るがこれは捕らない。
キンセンガニも出てきた(リリース)
まあ、バカガイをそんなに多量に捕っても食べきるのに困りそうなので、どっかほかの場所はないかと探し回るのだがうまくいかない。別の場所で1センチ程度の小さいアサリ、ハマグリが数個出てきた。もしかすると来年あたり回復することもあるのか、と淡い期待を抱く。
結局うまくいかないため、最終的には人がいちばん集まっている松名瀬の石が転がっている地帯に行く。午後2時になり潮が満ち始める。
そこではアサリをけっこう集めている人もいる。まれに大きな4センチくらいのも捕れている。しかし、場所はそんな広くないので掘りつくされるのはそんなに先ではないような気がする。
筆者も小さな鉱脈を見つけアサリ数個ゲット。小さいやつも採れたが、それらは沖に向けて投げた。
あと、シジミを白くして平べったく大きくしたようなカガミガイ数個。
潮が逆流してきた。これできょうは終わりか、と干潟にころがっている石を見ると表面に牡蠣がびっしりと付いている。割といいサイズのもある。
たがねを持ってきていたので、付着部に刃先を当ててたたくと牡蠣が石から外れる。
これはお手軽、簡単、岩に付いているやつよりも、石を拾って座った姿勢のまま作業できるから効率よく捕れる。10個あまりを持ち帰った(このあたりの場面はあせりのあまり、現場に防水コンデジ持参を怠り撮影できず)。
晩、酒蒸しと、焼き牡蠣をつくった。
バカガイは、砂を含んでおりジャリジャリのため、食べるたびに洗い流した。どうやったら砂抜きができるんだろうと後で調べてみると、これは下処理が必要で先にむき身にしてから使うのだと知った。
いくら長時間海水に浸していても砂を抜くのは至難の業だった。
身は大きいので食べごたえはあるが…筆者のほか家族はほとんど食わず、無益な殺生はなるべくすまいと、全部を食べきった。
いっぽうカガミガイは砂をかまずマイルドな味。
でもアサリのほうがうま味が濃かった。干潟でアサリが求められるのは仕方がないだろう。
でも、この晩いちばんうまかったのは魚焼きグリルで焼いた焼き牡蠣だった。殻に比べて身はだいぶ小さく、一応レモンをかけたが、何も味付けしなくてもじゅうぶん濃厚だった。「これはうまいよ」と言いながら、食べた。だが潮干狩りの場でこの牡蠣を持っていく地元の人はいなかった。何か理由があって食べないのかもしれない。当たるとか…。今のところ大丈夫だ。あれだけうまかったら、牡蠣専門で狙ってもいいかもしれないと思ったほどだった。殻も砕いて畑や園芸に使えるから一石二鳥だ。
2014年04月02日
アサリとバカガイやツメタガイ
人がまばらな干潟(午前11時半ごろ)
今年の潮干狩りを三重県松坂の松名瀬に挙行する。
今シーズンの漁労活動の第1弾だ。
きょうは大潮で午後1時半が干潮という。大潮はだいたい2週間おきにやって来るが、今シーズンの大潮は週末とタイミングが合わない。
あらかじめ前日に電話で問い合わせると「今年はあまり採れていない」という。不安を感じながらも午前11時半ごろ、現着すると、たしかに人が少ない。本日は平日という以上のさびしさを感じる。浜の入り口で料金の徴収もやっていない。
甲羅に海藻が生えたモクズガニ。ハサミが欠けて弱々しい
さて、この浜には3年連続で来ているので、昨年や、一昨年に掘ったような場所で熊手を砂に差し入れるが、何の貝も出てこない。
そこで、人が集まっている場所に移動する。そこは、こぶし大の石が転がっている地帯で、確かに、少しは出てきた。しかし、鉱脈が小さく、50センチ四方くらいの範囲で何個か出てきたかと思うと、それ以外はさっぱりだ。
石ころ地帯はそんなに広い場所ではないので、ほかの人によって掘られた可能性もある。
出て来る貝はアサリがいちばん多くて、昨年はあれだけ沸いていたバカガイやシオフキガイもほとんどいない。
貝自体が少なく、稚貝もほとんど見られない。どうなったのだろう。
こうした貝がいない状態は2001年にもあった。
そのときは、前年秋の東海集中豪雨が原因ではないかといわれていた。大雨で川から大量の水が流れ、干潟の塩分濃度が下がるなどして貝が死んでしまったのではないかと。ここは伊勢湾で、水深が浅くて大きな川が多いのでそうした豪雨の影響を受けやすいのかもしれない。
蝟集するムシロガイ
いっぽう、干潟の小さな巻き貝は例年通りたくさんいる。ムシロガイは、魚の死骸などを食べる海の残飯処理屋だ。
二枚貝はどの種類も数が少ない。
きょうの成果
子どもも含め3人で挑んだが貧果に終わる。あまりの少なさに、ついバカガイを持ち帰り久々に食した。
あと、巻貝のツメタガイも初めて持ち帰って食べた。まあ、食べられるというくらいだった。
潮干狩りはどうしても早期に行った方が有利なので4月初旬を選んだのだがこの結果だった。これではおそらく、ゴールデンウィーク頃には掘り尽くされているのではないか。
貝が成長するには2年はかかるので、これは来年も厳しいかもしれない。自然界のことなのでそこは回復を待つしかない。
2013年04月27日
アサリとハマグリ
本日の成果
ゴールデンウィーク初日の本日は大潮である。
三重県の伊勢湾に潮干狩りを計画し、実行に移す。
松阪市の松名瀬海岸を目指す。櫛田川河口の右岸に広がるこの干潟は、滋賀県から行くと、雲出川河口の香良洲海岸よりも遠いが、大きなアサリがとれるので、有料(高校生以上500円)だが、もっぱら松名瀬を目指すようになった。
アサリ
午前9時出発、国道1号線で鈴鹿峠を越え、関から伊勢自動車道で久居で降り、久居以南が開通した中勢バイパス経由で2時間弱、11時前に着。本日の干潮は鳥羽で午後0時53分という。到着時はまだ十分に潮が引いていなかったので、先に弁当を食べ11時半ごろから浜に出る。
この海岸では、干潟の沖まで出なくても、割と手前でもアサリが拾えるようで、たくさんの人が掘っている。河原の石ような丸い礫で覆われた一帯があり、そこで掘っている人が多い。割と良くとれているようだ。2年前の春、香川県の瀬戸内海の干潟で目撃したが、アサリは石の下の砂を好むようである。が、サイズの大きいものを採ろうと思ったら、やはり沖に行く方が良いようだ。できるかぎり遠くを目指す。
だが沖に行けば行くほどいいのかというと、それも不明な点が多々あり、いくら掘っても出てこない場所と、貝がたくさん居る場所がある。いちばん沖のほうは砂が均一できれいで、かなり大きなアサリも出て来るが密度が低い。
ワタリガニ(小さかったので放流)
それよりはやや手前で、貝殻が多数転がっている地帯に目を付け掘り始める。
一様に見える干潟だが、砂質は場所により微妙に異なっており、2、3センチ下がすぐに黒っぽい泥になっている場所や、ジャリジャリした砂が厚い場所などがある。後者のほうに狙いを定めて掘ると、バカガイ、シオフキガイが多数出てきた。
よく捕れるが、身が砂だらけで価値が低い「駄貝」シオフキガイ
重量比では、バカガイが最も多く分布しているように見受けられた。バカガイはアサリより大きく殻長(殻の横幅)6センチくらいで、食用になるが、砂を抜くのが難しいのと、味ではアサリのほうが良いため、持ち帰らない。
シオフキガイは、身の中が砂だらけという実に困った貝で対象外。
そのうちアサリも、まとまってではないがパラパラと出て来る。どれも殻長が3センチ以上はあり良型だ。大きいと4センチ以上で、魚屋で売られているサイズかそれよりも大きいのが捕れるのが良い点である。
大ぶりなハマグリ
砂を掘る熊手に重い手応えがあり、掘り起こすとハマグリが出てきた。殻長を測ったら9センチ近くあった。小さなハマグリならこれまでも掘ったことはあったが、このように大きなものは初めてで少し興奮気味。
1時15分ごろ終了。途中、ポイントを探して歩き回った時間が長かった。
ハマグリは江戸時代の東海道の桑名で有名だったというが、近年は漁獲量が三重県全体で数十トンと激減しており、復活が試みられているという。
引き上げようしたときに、駐車場で、地元のおばさんが我々の成果を見て「ハマグリが捕れたの? やっぱり沖のほう?」と、興味深げに訪ねてきた。やはりハマグリは貴重な水産物なのだろう。
三重県の資料によると同県では1980年代に、年間1万トン以上のアサリの水揚げがあり日本有数だったが、2000年以降はだいたい年間3000トン程度であるという。捕りすぎたのが原因ではないかとみられている。伊勢湾は全体に浅くて干潟が広く、愛知、岐阜県から木曽川や長良川、三重県の雲出川、櫛田川、宮川など大きな河川の流入が多く栄養が豊富なので、昔からアサリやハマグリなどの良い漁場であるというが、やはり捕りすぎはよくないようだ。小さい貝を捕るのもダメージが大きいだろう。
持ち帰った貝は、赤出汁をはじめ酒蒸しなどに。
ハマグリは、火であぶり「焼きハマグリ」にしてみたが、強い甘みがあり、予想を超す美味に驚いた。
これは名物になるのも無理はない。
貝が開くときのバーンという衝撃に注意が必要である。
2012年05月20日
アサリ
あすは天気がよければ金環食が見られるが、きょうの天気は曇りである。
きょうは大潮だ。海なし県滋賀であるが(地元で「ウミ」といえば琵琶湖のことをさす場合がある)、三重県の伊勢湾に潮干狩りに行く。
伊勢湾の干潮は、正午くらいになる。松阪の松名瀬という干潟まで、国道1号線で鈴鹿峠を越え、伊勢自動車道などを経由して、行程100キロ弱ほど。ちょうど2時間、10時40分ごろ到着。
潮干狩り場の手前の、櫛田川河口付近で、シジミ採りをしている人がいる。すぐ隣にアサリの干潟がある中、シジミを狙う人たちは玄人っぽく見える。
潮干狩り場はぱっと見で、千人ではきかない人出のようだ。堤防の外側にある駐車場は海抜2メートルくらい。高さ5メートルくらいの堤防のほかに高い場所はない。
掘るときは、貝がよく出てくるポイントを探すことが大切である。
ひとつ策があった。昨年、香川県で目撃した、石の下をスコップで掘りアサリを採るという技である(その干潟では、なぜか砂の場所で掘る人はおらず、石ころが転がる固い場所に人が集中していた)。すると大きめのアサリや小さなハマグリも採れた。
バカガイも採れたが今回は除外。
さらに、干潟でポイントを探す最も確実な方法は、よく採れている人を見つけることである。そんな人の周囲で、まだ掘られていない所をあたってみる。ポイントにあたると、1メートル四方で数十個くらいのアサリが出てくる。
「この場所はいいですね」と、たくさん取れているいい人に声をかける。
「今年は多いね。去年は少なかったけど」といい人は言う。
どこから来たのかと尋ねられ、滋賀県から2時間かけて来たと答えると、少々驚かれる。
ポイントにあたり、アサリの数がそろう。
正午で終了し、琵琶湖のコアユの弁当を海岸で食べ、帰宅した。