
本日は大潮で干潮(四日市港)は午後12時54分、潮位10センチ。
今年はアサリが少ない、と聞いていたが、この大潮の日、どうしても抑えきれずに潮干狩りに向かう。
捕れないことがわかっているのに行ってどうするのか。
3年前の悲惨な結果を忘れたのか(2014年4月2日「アサリとバカガイやツメタガイ」)、などいろいろ思いがめぐったが、きっと何かいいことがあるとポジティブに考える。

干潟を歩きまわる鳥
アサリがいなければ、河口でシジミを採ったらどうだろう、とまず、櫛田川の河口付近でシジミを探すがすでに掘られた跡があり、貝すら出てこない状況。
第一のもくろみは失敗した。しかしまだ正午前で時間があった。

干潟に出る
つぎに松名瀬の、港の南側の干潟に出る。いつも行く潮干狩り場は港の北側でそちらには、思っていた以上に潮干狩りの人がいる。
港の南側の浜には沖にアマモ場があって、そこら辺は貝の生育にはいい場なんじゃないかと思っていたのだが、やってみるとバカガイが出てきた。

バカガイ
この際バカガイでもうれしい。3年前は、バカガイすらほとんど見ることができなかった。
というわけでこの場所でしばらく掘り続けると、割とまばらな感じでバカガイが出てくる。3割くらいは踏みつぶされて殻が割れていた。それは持ち帰らず海に放す。捕れる貝はほとんどがバカガイでたまに、シオフキガイが出るがこれは捕らない。

キンセンガニも出てきた(リリース)
まあ、バカガイをそんなに多量に捕っても食べきるのに困りそうなので、どっかほかの場所はないかと探し回るのだがうまくいかない。別の場所で1センチ程度の小さいアサリ、ハマグリが数個出てきた。もしかすると来年あたり回復することもあるのか、と淡い期待を抱く。
結局うまくいかないため、最終的には人がいちばん集まっている松名瀬の石が転がっている地帯に行く。午後2時になり潮が満ち始める。
そこではアサリをけっこう集めている人もいる。まれに大きな4センチくらいのも捕れている。しかし、場所はそんな広くないので掘りつくされるのはそんなに先ではないような気がする。
筆者も小さな鉱脈を見つけアサリ数個ゲット。小さいやつも採れたが、それらは沖に向けて投げた。
あと、シジミを白くして平べったく大きくしたようなカガミガイ数個。
潮が逆流してきた。これできょうは終わりか、と干潟にころがっている石を見ると表面に牡蠣がびっしりと付いている。割といいサイズのもある。
たがねを持ってきていたので、付着部に刃先を当ててたたくと牡蠣が石から外れる。
これはお手軽、簡単、岩に付いているやつよりも、石を拾って座った姿勢のまま作業できるから効率よく捕れる。10個あまりを持ち帰った(このあたりの場面はあせりのあまり、現場に防水コンデジ持参を怠り撮影できず)。
晩、酒蒸しと、焼き牡蠣をつくった。
バカガイは、砂を含んでおりジャリジャリのため、食べるたびに洗い流した。どうやったら砂抜きができるんだろうと後で調べてみると、これは下処理が必要で先にむき身にしてから使うのだと知った。
いくら長時間海水に浸していても砂を抜くのは至難の業だった。
身は大きいので食べごたえはあるが…筆者のほか家族はほとんど食わず、無益な殺生はなるべくすまいと、全部を食べきった。
いっぽうカガミガイは砂をかまずマイルドな味。
でもアサリのほうがうま味が濃かった。干潟でアサリが求められるのは仕方がないだろう。
でも、この晩いちばんうまかったのは魚焼きグリルで焼いた焼き牡蠣だった。殻に比べて身はだいぶ小さく、一応レモンをかけたが、何も味付けしなくてもじゅうぶん濃厚だった。「これはうまいよ」と言いながら、食べた。だが潮干狩りの場でこの牡蠣を持っていく地元の人はいなかった。何か理由があって食べないのかもしれない。当たるとか…。今のところ大丈夫だ。あれだけうまかったら、牡蠣専門で狙ってもいいかもしれないと思ったほどだった。殻も砕いて畑や園芸に使えるから一石二鳥だ。