2016年01月31日

手押しポンプ

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手押しポンプから吐出される水

1月13日に掘削した井戸。しばらく、がんばって目詰まりを引き起こす砂を出ししていたところ、台座の鉄が割れてしまい、部品交換してもらった。

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台座に亀裂発生(1月16日)

その後は、水が順調に出るようになった。計7メートルの鉄管で、地下6.7メートルまで打ち込まれているが、筒の中の水はそこまでは下がらず、何回かレバーを上げ下げすると呼び水なしで水が出てくる。



バケツ1杯分がものの10秒でくみ上げられる。思った以上の水量があってひと安心。さすがは野洲川デルタ地帯だ。わずかに砂濁りがあって、砂もまだまだ出てくる。

でもこうやって地面の下から豊富な水が出てくるのは不思議だ。水脈の上に家が立っているのか。近隣は、アスファルトの舗装が進むが一皮むけば、水浸しの土地になっているのかもしれない。

井戸底から出てきた砂.jpg
砂がまだまだ出てくる

手押しポンプの水が安定してきたので、つぎは電動ポンプの設置だ。
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2016年01月15日

井戸水が出た

手押し井戸の様子.jpg
手押しポンプの様子

2日前に掘削成った打ち抜き井戸は砂が噛んでいる状態で、目詰まりの原因となっている砂を取り除かなければ井戸として使える状態にはならない。

地中の6.7メートルまで刺した鉄管の先に穴が空けられていて、そこに砂が詰まって水が出にくい状態。これを、砂を地上に排出していく作業が必要だ。井戸技師氏によれば2〜3週間は続ける必要があるという。

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排出された砂

まずじょうろで、ポンプの上の穴から呼び水をするが、いくらでもごぼごぼと吸い込まれていき、10リットルくらいは水が必要だった。濁り水が出たと思ったらすぐ、筒内で上下運動をする木玉の上に、砂がこんもりと積もって、泥色の水が出てくる。

砂の感じは、野洲川の河原で見られるものと同様の色合いだ。

砂が積もるたびに、ハンドルと木玉部をつなぐねじを外して、砂が噛んで重たい木玉部分を筒から引っこ抜き、砂を捨てる。

鉄管の先端の穴に詰まった砂が抵抗しているのか、ハンドルを押していくと、ちょうど水鉄砲の筒を引くときのような抵抗が、ポンピングするたびに強まってきて疲れる。

再び呼び水を大量に投入。同様にポンピング、積もった砂を捨てる。強い抵抗。
砂がどこまでも詰まっているみたいだ。

木玉を取り出す.jpg
手押しポンプの頭部から木玉部を取り出す

ポンプの下にある鉄管の内径は40ミリで、筒の高さ1メートルにつき約1.2リットルの水が入るから、7メートルで約8リットル。呼び水で入れたじょうろ1杯分の水を掻き出しているだけで、地下水は出ていないんじゃないかと不安になる。

こんな作業を2〜3週間も続けないといけないのか。
いくらやっても砂が出てくるので、今日はもうやめようと思って休憩。

しかし、午前中の開いた時間、天気の良い日を逃すまいと、再び起き上がって庭に出る。先端の穴に詰まった砂を圧力をかけて崩すイメージで、ジャンピングしながら勢いよくポンプのハンドルを上げ下げする。

すると、筒底から吸い上げられてくる砂が、粒の大きな荒砂となってきた。

粗砂.jpg
荒砂

そして、粒が荒くなったのと同時に筒内に変化が生じた。
細砂がなくなって、筒内のゴム製逆流防止弁がぴったり閉じるようになったのか、筒内の水が低下せずにとどまるようになった。

すると、呼び水なしで、ハンドルを上げ下げするだけで、水が吐出口から出てくるようになった。

水が出た.jpg
水が出た

水は徐々に濁りが薄まってきて、勢いがでできた。
すでに、けっこう透明になってきたように見える。
思ったより、すぐに地下水が開通したんじゃないか。

水の出は思ったよりよくて、どんどん出てくるので、楽しくなってしばらく続けていたら庭が水浸しになった。まだ排水路はつくっていないが、水の流れる下流には改修中の池があって、そこに流れ込むようになっている。


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2016年01月13日

井戸掘削

キリン出現.jpg

庭木ごしにキリンのようなクレーンが現れた。
井戸掘りの機材一式を積んだトラックが到着し、午前10時ごろから庭で井戸の打ち込み作業が始まった。
早ければ2時間くらいで掘れるんだという。

まずは清めの塩が振られた。

1メートルの鉄管を立てる.jpg
1メートルの鉄管を立てる

続いて、長さ1メートルあまりの鉄管が、電動ハンマーで打ち込まれる。まずはこの管を打ち込んでから、ジャッキで抜いて、その穴に3メートルの管を打ち込んで抜き、それから5メートルの管に差し替えるという工法で、穴を深めていく。経費削減の関係から、筆者も作業の一部始終を手伝った。

水準器で水平を計る.jpg
水準器で、垂直に刺さっているか確認

打ち込みのはじめに、きっちり垂直になっていることが大切といい、水準器を使ってずれていないかを何度も確認する。はじめに角度がずれてしまうと、とりかえしがつかないことになってしまうんだという。

50センチ進んだところで、大きな石にぶつかったらしく、ハンマーが進まなくなって、掘削予定場所を当初の地点から30センチずらす。造成時の大きな石が未発掘だったようだ。

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50キロのバーベル

取り出された50キロのバーベル、こいつを2枚、ハンマーの両側にぶら下げて、インパクトに時に100キロの重さを加える。ともに60代とみられる井戸技師氏らは、信じられないことに片手でバーベルをぶら下げている。ハンマーは、1分間に70〜100回のペースでダダダダダダダダダと鉄管の上から叩き、地面にめりこましていく。地面に手を当てると振動がはっきり伝わってくる。

鉄管をハンマーで打つ.jpg
脚立に乗っての打設作業

深さ2メートルくらいまで進んだ際に、石にあたったのか、急に鉄管の沈下が鈍る。打打打打打打打打打打打打打打打、ハンマーがうなるが、10回たたいて1センチも行かないような感じになり、上から重いハンマーを持っておさえている井戸技師氏の作業も、インターバルをあけてのペースに。

しかし、地下2メートル付近からの、苦しみにまみれた電動ハンマーのビートは、いよいよ管を5メートル管に切り替え、穴の深さ3メートルを過ぎたあたりから地層が変わったのか沈下がスムーズになり、昼すぎには長さ5.5メートルの管がほとんど打ち込まれた。


打ち込まれた鉄管.jpg
打ち込まれた鉄管

かつては川の本流がここにあって、それが硬い石の地盤となって残っているのではないだろうか。近郊で発掘された弥生時代の遺跡が地下2メートルくらいから出てくるところをみると、弥生時代には野洲川がここを流れていた可能性もある。

ハンマーを悩ませる石の地層も、もしそれがなかったら、自宅敷地は軟弱地盤になっていたかも。井戸掘りによって家が立つ地層がどうなっているのかを知ることができて貴重な機会だ。

鉄管内の砂を落とす.jpg
鉄管内を洗浄

国土交通省が「水文水質データベース」なるものを公開しており、それによると、野洲川下流の石部、野洲市吉川や、草津市渋川など何地点かで、1978年以降の地下水位のデータを見ることができる。これはかつての琵琶湖総合開発や79年に完成成った野洲川下流部の改修などの関係で、地下水位低下の影響を調べる必要からこうしたデータが取られていたのかもしれないが、30年以上にわたる地下水の変動を知ることができて貴重だ。

自宅からもっとも近いのは2013年までが公開されている守山市吉身のデータで、それによると地下水位はだいたいマイナス4.4メートルくらい、だいだいマイナス3〜5メートルの間を変動しているが、高いときはマイナス2.6メートル、低い時はマイナス6メートル以下に落ちる特異な年もある。最低水位は1〜6月の冬から初夏が多く、最高水位は7〜9月の夏から秋にかけてが多いみたい。

筆者自宅の立地は、平地の中ながら、周囲の土地より数十センチ高い微高地になっているんだけど、まあその分を足しても5メートルも掘れば出るでしょうよと、気軽に構えていた。

細かな砂.jpg
細かな砂

ところが、30分の昼休みをはさみ筒内をのぞくと、3メートルくらい下に見えていたはずの地下水の水面が、だいぶ下がって見えなくなっている。

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手押しポンプを付けて水を出す


試しに手押しポンプを設置、呼び水を入れてハンドルを押すこと数度、水が出てくるのだが、すぐに水が底に引き込まれてしまう。

鉄管の中.jpg
鉄管の中(撮ってはみたが、フラッシュ弱く地下水面映らず)

1秒で5、6センチくらいの速さでスーッと、吸い込まれるように筒内の水が減る。これは帯水層に達したサインで「水が引っ張られる」という。もし地下水がなかったら、こんなに入れた水が減ることはないのだという。だけど水面は見えない。地下水脈に達したのか達していないのか、判断が難しいようで思案する井戸技師氏。

「もう1メートル管をつなぎましょう」

いちど付けた手押しポンプを外し、鉄管と鉄管をつなぐ作業に移る。

実はこの、管をつなぐ作業がなかなかの力仕事で、鉄管をつなぐねじ穴を完全に締めるには、大人3人がかりでも難しかった。しかし、この締めができないと、この継ぎ目で折れてしまうことがあるといい、折れたら一巻の終わりだ。長い柄がついたレンチを2本鉄管に噛ませて、あちらとこちらで反対側に力をかけて締め込んでいく。綱引きを連続でやっているような感じで、気を抜くとラガーマンのような技師氏の引っ張りに体ごと持っていかれたりして、ハアハアと息を切らす。もういいんじゃないかというところまで締めても「まだ3山ある」と、さらなる締め込みが続いた。

この決断をするまでに、ちょっと重々しい空気が流れた理由がわかった。

砂粒.jpg
出てきた砂

井戸掘りは機械を使ってスマートな作業なのか思っていたがとんでもない力仕事だった。このような砂礫層では、とても、手掘りキットでは太刀打ちできないことも実感。

結局、5.5メートルの管に1.5メートルをつなぎ、鉄管の揚程は7メートルに。地下6.7メートルくらいまで刺しこんだ。手押しポンプで水を吸い上げるのは深さ7メートルくらいまでが限度とされている。手押しポンプを本設置して、片づけが終わったときは日も傾き午後4時前だった。

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設置された手押しポンプ

手押しポンプを再び付けて、呼び水をして出てくる地下水は砂を含んだ濁り水で、出もあんまりよくない。これは、井戸管先端部の穴に砂が目詰まりしている状態であるという。この状態が、ポンプで水を出し続けることによって砂が地上へと排出され、粒の大きな小石が井戸先端部の地中に残り、隙間ができることで澄んだ水が軽く出てくるようになるという。その状態になるまで2、3週間は出し続ける必要があるんだという。





posted by 進 敏朗 at 17:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 井戸記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月16日

井戸ドリーム

建設予定地.jpg
建設予定地

井戸を庭に掘ろうと、井戸掘りの打ち合わせをした。

井戸がほしいという思いが年々強まり、おさえられなくなってきた。

現住の滋賀県南部は、野洲川から水を引いた用水路が縦横に走り、水気にあふれた土地で、水路を見るとのぞき込まずにはおられない性質の筆者はそこが気に入っていたのだが、この数年、どんどんコンクリ化が進んで、水辺ロマンという観点からみると趣が減って来た。

ここらではいまも人口増加が続いており、雑草の空き地が数軒のすっきりした宅地にかわり、隙間が埋められている感じがし、土の地面や雑草地が減って来た。

10年前は用水路にもっと水量があって、ホタルが家のけっこう近くまで飛んで来ていたんだけど、それも家の近くでは見られなってきた。

そこでもっと水辺をと、3年前の2012年春から、自作の池を改良してきたが、これが漏水との戦いとなり、毎日水道水を給水すると、ひどかった時期では1日あたり数十リットルの水をつぎ込んでいたのだった。風呂1杯分とまではいかないがけっこうな水量で、市の上水道の水を使ってこんな遊びをしているのもいかがなものかと思われた。

井戸堀りについては、庭にあったらいいなあと、2008年か09年ごろ、ネットで調べ、手作りの打ち抜き井戸掘りを開発された愛媛県の曽我部正美氏から道具を購入し、やってみたが、2メートルも掘らないうちに、野洲川旧河道由来の丸石に突き当たり、その道具での井戸掘りには適しておらず断念していたのだった。


しかし、周囲の水辺がだんだん貧相になり、家の周りに広がっていた畑や空き地が開発され、槌音が家の間近まで響いてきた今、もう掘るしかないという思いは高まった。

業者に頼めば高いだろう、そう思っていたが、最近、同じ滋賀県南部に住む人から、井戸を掘ってもらって20万円だったという話を聞いた。筆者の想像では、その倍の金額はするのではないかと思っていたので、「思っていたよりだいぶ安いじゃあないか」と思わされたのだった。

戦前から続く地元の業者に相談したところ、豊富な経験から、自宅近くの地域では地下水の水質も良好であることや、ポンプを設置する注意点など、いろいろと親切に教えていだだき「へえ、そうだったのか」と思わされること数度だったが、しかし見積もりは20万円よりは多少高く、手持ちの予算では届かないことがわかった。冷静に考えると20万円はかなりの出費だ。

だが見積もりの詳細を見ると、それくらいの金額がが正価なのではないかと思った。井戸ポンプだけで7、8万円くらいはするのだった。遊びで掘るには、ちょっとぜいたくすぎるのではないかと思った。

そこで、元NGOの井戸掘り支援から始めたという打ち込み井戸の「井戸掘り工房・滋賀」に依頼し、彦根から足を運んでいただいた。現場をみて、機材を積んだトラックが入れることを確認。やぐらを設置することなくトラックから腕を伸ばして掘削できるので、うまくいけば3時間で掘る作業が終わるという。年が明けて1月に作業を行うことを確認した。見積金額は、手押しポンプだけを設置するなら約12万円(税込)で済むが、筆者の考える電動ポンプ付の装置を装置を実現するにはやはり20万円では無理なことがわかった。だけど、掘るなら今しかないんじゃないかと思いが募り、まあ仕方ないかと割り切った。









posted by 進 敏朗 at 11:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 井戸記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする