2012年05月11日

鮒の煮付

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5月に入り天候不順が続く。
例年、連休の後半あたりが見ごろとなる草津市の三大神社の樹齢400年とされるフジ古木はまだ満開が続いていた。
その境内で、地元の人たちが湖魚食品を販売していた。写真は、琵琶湖で捕れた鮒(ふな)の煮付である。琵琶湖には、二ゴロブナ、ゲンゴロウブナ、ギンブナの三種類のフナがいるのだが、何ブナなのかは特に明記されない「子持ち鮒煮付」だ。炊きたてらしく、購入時はまだ、ほかほかしていた。


輪切りの大きさを測るとたてが13センチ、幅8センチもある。フナの種類によって体高が違うが、もとの体長は40センチくらいではないか。故郷の小学生時代、用水路で捕まえたフナは大きくても20センチくらいだった。
だがその頃、フナを食う目的で捕まえたことはなかった。食用魚という認識は希薄だった。日本海が近かったせいもあるし、当時、川に農薬や生活排水が流れ込んで、川魚を食べる習慣が急にすたれたせいもあるかもしれない。いちど、同級生の家先で捕まえたフナを、試しに七輪で焼いて食べたが、「泥臭くてまずい」。そんな記憶が残る。


それが琵琶湖では、重要な食用魚として捕られている。
琵琶湖のフナは、そんじょそこらのフナとは違う、美味である。とは聞くところである。
実際、「ふなずし」は好むところだが、煮付けはどうなのか。


箸で身を分ける。大づくりな肉質を想像していたが、意外にパラパラと細かくほぐれていく。
食べてみると、濃厚な砂糖醤油の味。これは……。
巨大な佃煮のようである。
半面、「フナ本来の味」は、どういったものなのか、この煮付からは良くはわからなかった。さらに食べ進めたい。





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2012年05月04日

ふなずし


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ふなずしをもらった。近所のおじさんの紹介で、守山市内の農家に直接、コメを買いつけに行く。キヌヒカリ30キロ袋で9000円。その値段は市内の農産直売所と同じにしているそうだが、毎回、買いに行くと、野菜や漬け物をおまけにもらっているので助かる。今回は、この自家製ふなずしを頂いた。

これらは昨年できたもの。昔は、琵琶湖のフナは春に産卵のため浅場に来たものをつかまえ、夏まで塩漬けして水分を除き、夏、ご飯とともに桶に漬け、冬にできあがる。今では、漁師は動力船で深場まで行くため、もっと早い時期から漁獲があるそうだ。いっとき激減したが、さいきん漁獲が回復傾向にあるという。

大きいのがニゴロブナで、小さいのはハスの稚魚。「はすずし」と呼ばれている。湖魚を米と塩で漬けたなれずしの味は、強い発酵臭が特徴だ。ブルーチーズともまた違う。こんな食べ物があってよかった。
自分でフナをつかまえてふなずしをつくってみたい。
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