2022年07月17日

犬上川意外な不漁

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犬上川の金屋橋から下流を見る(午後4時50分ごろ)

6月に梅雨明けが宣言され猛暑が続いたあと、7月に入り、梅雨が戻ったような雨続きとなり、滋賀県でも8日ごろまとまった雨があった。
17日現在、前線は日本列島の南から東北にかけて伸び、東北や北海道のほうでは大雨被害が発生している。近畿のあたりでは前線は南海上に位置していて、今後も降水ありそうな気配。

これで滋賀県では、筆者が危ぶんでいた琵琶湖大渇水は杞憂となりそう。
さてこの梅雨明け後に降り続いた雨で、川は流れが豊かだ。
県が県内各地の川に設置した「滋賀県河川防災カメラ」。
これによって、現場に行かずして川の状態が確認できる。

防災カメラを魚捕りのために利用するのはいささか不謹慎という気がしなくもないが、インターネットで公開されており、県民として税金を納めている身でもあると思って、魚捕りの趣味に1時間ごとにアップされる画像を活用させてもらっている。


カメラ設置地点の一つ「無賃橋(犬上川)」は、ふだんは瀬切れしているのだが、この一週間以上、激流といえるほどの流れが続き、きょうも流れは途切れていない。このシーズンいちばんの河況だ。
さすがにこれだけの日数、これだけの水量が流れ続けたら、コアユの遡上も期待できるのではないかと、午後から犬上川に向かった。
青龍山につらなる山のふもと、金屋橋からは豊かな流れを確認。
滋賀県のコアユを捕る川の光景でも特に好きな眺め。橋の上から若者やおばさんらが様子を見ている。
金屋橋、滋賀県河川防災カメラでも、魚が釣れている時はギャラリーが橋の上から川を眺めている姿が確認できるので、これは魚がいるに違いないと思た。
数十万年から百万年の単位で隆起しつつある岩を水が削ってできた絵になる渓谷で、釣り人が清流に糸を垂れている。
しかし、誰も魚を釣り上げてはいない。
橋の上から川の澄んだ水の中を見た。魚が見えない。おかしいな。

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流れの豊かな川


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しかし捕れたのは1匹

もうちょっと下流はどうなのだろうと網を打つが、1匹捕れたきり。
そいつも、色が黒くなりつつあって、最近になって琵琶湖から遡上してきたやつではなく、川にのぼってしばらくすごしたやつのように見えたる。

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水は澄んでいるが

川をみると、水が透明できれいなんだが、魚が泳いでる姿や銀色のきらめきが見られない。
下流部にも行ってみたがやっぱり魚がいない。
これはどうした現象なのだろうか。
先月末、梅雨明けしたあと、最高気温が35度を超す猛暑の日が続いたが、あれが関係しているのか。
猛暑をもって新規遡上は打ち止めになったのか。野洲川ではそうした現象がみられる。しかし犬上川では魚、さずがにいるだろうと思ったのだが、そうではなかった。

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川辺の白い花

あの6月末の梅雨明け宣言と、その後の雨のぶり返しをみて、私は正直、気象庁が判断を間違えたのではないかと思っていた。
しかし、この魚のいない川を見ると、やはりあの時に梅雨は終わって、魚の遡上は打ち止めとなったのかもしれないとも思える。
これだけの清流に魚がいない。これはどうした現象なのか。ここは次、湖西方面に行って、確かめて見なければいけないと思った。




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2022年06月28日

6月梅雨明けコアユ捕り

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夏空に伸びる竹

前日の関東甲信越地方に続き、この日は近畿でも梅雨明けが発表。
6月末という異例の速さで梅雨の時期は14日間しかなかった。
大津の観測地点で今月まとまった雨が観測されたのは、月始めの6日と、14日、そして21〜22日にかけての3回で合計約130ミリ。
ここまで順調と思っていたのに、まさかこのまま梅雨明けとは驚愕の一言。
彦根では、この半分も雨が降っていない。21〜22日の雨が、三重県境など県南部が中心で県の北半分にはあまり雨が降らなかった。
それで県南部の野洲川にはまだ水が流れているが、北のほうの川はだいぶ細っているだろう。
川が干上がるまでに魚を捕りに行く。
途上で通りがかる野洲川の落差工付近を運転席からチラ見すると、まだ滝は見られるが人がいない。
梅雨明けでシーズン終わりなのか。たまたま人がいないだけなのか。

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草むらごしに川をのぞく

湖西のほうの川に行くと、幸い、まだ干上がってはいなかったが、水量はだいぶ少ない。
このまま1週間くらい日照りが続いたら、魚捕りは終了だろう。



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網に入った魚

群をめがけて網を打つが群れの中心を外した。
水が澄んでいるので、空から飛んでくる網に魚が反応し、着水するまでにばーっと逃げるのが見える。
それでも網には100匹は取りこまれたのではという感じだったが、引いていくうちに網の間や下から魚がスポスポと逃げる。

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あまり捕れない

魚のサイズが小さくて、網に入った数の数分の一なのではないだろうか。
琵琶湖のコアユの平均サイズは年によって大きかったり小さかったりがあるが、今年は小さい。それに遡上している数が少ない。
最初のひと網で外し、その後も成果ぱっとせず。

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川辺に咲く優雅なネムの花


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本日の成果

1時間やってみたが、50匹に満たず、400グラムにも満たない。
川を遡上すると、コアユは琵琶湖にいるときよりも成長していくのだが、それでこの大きさとは、もとがよっぽど小さいのだろう。
南蛮漬けのストックに。
この夏は、これで川のシーズンが終わってしまうのだろうか。
それよりも何よりも、このまままとまった雨が降らなかったら、1994年以来の大渇水が心配される。



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2022年06月10日

降雨3日後の野洲川コアユ捕り

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野洲川堰堤付近(午前10時半ごろ)

子どもが遠方の都会から帰省しており、せっかくだから名産コアユを食べさせたい。
夜勤前の午前中に空き時間あったので、すぐに行って帰ってこれる場所としては野洲川しかないが、同川は魚が少なく、期待できそうにない。行くだけ無駄じゃないか。そんなに張り切らんでもいいか。
だけども、まあ駄目なら駄目でもいいかと割り切っていくことにした。
そう腹を決めたのがよかった。

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この日は釣り人も多かった

野洲川は濁りのとれた水が豊かな流れ。
先日、5月29日の日曜に訪れた時は、川の水は流れていたもののこの日よりは少なく、釣りをしている人はいないことはなかったが、子どもと楽しむレジャー目的の人だけだった。しかしこの日は、魚を釣ることだけを目的として、おじさん、たまにおばさんも混じり数十人が真剣な目で糸を垂れていた。

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コアユゲット

そういうわけで、筆者のような投網の人は、釣り人を避け、手前の竿が林立する瀬をわたり、中瀬に行き網を打ったところ、10匹くらいが入った。
遡上を待ちわびた魚たちが、先日、6日ごろの雨を受けて、一気にのぼってきたようだった。
調べると降雨量は、県内一帯で40〜50ミリ程度でまずまずの雨量。
おかげで30分ほどで30匹を捕ることができた。
がポイントは限られており、これ以上数を伸ばすのは難しく引き上げた。
まあ30匹捕れれば十分なのだ。家を出て、ちょうど1時間で帰宅。

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捕れたコアユ

新鮮な状態ですぐに調理。
30匹だと、さばくのに10分くらい。
鍋や粉、用意に10分。
てんぷら粉がなかったので、この日は卵の白身と、小麦粉に、片栗粉も使ってみた。
揚げるのに10分。

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天ぷらのできあがり

天ぷらにするとかさが増すので、小さなコアユ30匹でも、昼ご飯には十分な量になった。
これで滋賀県の初夏の味覚を味わってもらったのだった。

まあ駄目でもいいかと思って、行ったところが思いがけず捕れた。
こういう形になってよかった。

ぜったい捕れないとだめなんだ、何が何でも、と思いを強くすると、そうでなかった時のダメージが大きい。
まあ、いうて気楽な魚捕りなんだから、そんなに思い詰めずにやるのがちょうど。
その呼吸を少し覚えたような気がして楽になった。
いつもこういう風だといいのだけど。

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2022年05月26日

奥琵琶湖大浦湾

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海津大崎付近(午前11時ごろ)

滋賀県今月発表の「アユ資源情報」によると、確認できた魚群の数は平年並みだった。
いつもコアユは奥琵琶湖のほうに多く、南や東には少ない。ただ今回その偏りが著しかった。
大浦湾の区間だけで「161」の群れが確認できた一方、湖東側では琵琶湖大橋から姉川河口までの長大な7区間分でわずか「3」と、その差は顕著だ。

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水はきれいだが波が強い

そんな奥琵琶湖に行けば、コアユがたくさんいるのか。
それを確認すべく、海津大崎に向かい、湖岸に沿って東の大浦湾側に回った。
遠いので普段、コアユを捕りにここまで来ることはないが、あまりにも捕れないための調査行である。
水平線に葛籠尾崎や竹生島を望む。この海域、いや湖域がコアユの宝庫なのだろう。
だがこの日は南東の風が強く、波立っており、湖の中が確認できない。

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白い湖岸

湖岸の波打ち際の石が、一様に白くなった浜。
カワウのフンとみられ、やはり魚はたくさんいるんじゃないか。
しかし魚は見えず。
もしかしてここで網を打ては捕れるのかもと思って一投するも、何も入らない。
やはり網を打つときは、湖中に魚が見えていないと厳しい。

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半島内の開けた谷

奥琵琶湖の半島の山は500メートル以上あって結構険しく、所々に開けた谷があり、田が開かれている。
森に囲まれ、小さな流れがある。
風がきついので、風裏にあたる湾の西側の湖岸に回ったら少し波が穏やかだった。

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流れ込み付近

小川が流れ込む湾の中の小湾は、魚類の産卵や稚魚をはぐくむには好適地だと思われた。
でも泥底でコアユが好む場所とはすこしちがうような。
それにしても奥琵琶湖は、山中の湖のような趣で、ずいぶん風光明媚だ。
途中からコアユ探索は半分あきらめたような形となった。

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かまぼこ型の小屋

小屋の形も湖南地域とは違う。積雪への対応だろうか。

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咲き誇るウツギ

斜面には白いウツギの花が満開。

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緑の山

山全体から緑が盛り上がっている。きれいだな。
しかしどこにも、魚が捕れそうな好適地を見いだせない。
沖にはコアユがびっしりといるかもしれないのだが、湖岸にまで押し寄せるかもというのは幻想だった。
午後から雨の予報を受け、昼には退散。
帰宅後の夕方には雷雨となった。

ほんとうはこの雨が上がってから訪れれば、より詳しくわかるわけなのだが、天候のいい日を選んで行くことができないのでしょうがない。
初夏の晴れた日が続くと、川に水がなくなりコアユが捕れず悶々と過ごす時期がある。
そういう時は、無理して魚を捕るよりも、別のことをやったほうがいいんじゃないかとも思ったりした。
きょうは風が強くてたまたまだめだっただけという可能性もあるので、結論を出すのは早いような気もした。
posted by 進 敏朗 at 13:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 漁撈活動記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年05月13日

小雨、静かな琵琶湖コアユ捕り

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静かな湖面

5月のこの時期に早くも梅雨時のような前線が延びる気圧配置となってきた。
太平洋側では大雨のようだがここ滋賀県では思ったほどの降雨はなく、この日午前中は雨が止まった。
そのすきをついて琵琶湖にコアユ捕りに行く。
本当は雨がもっと降った後のほうがいいと思うが、自然のコンディションより人間(筆者)のスケジュールのほうが優先なのでいたしかたないところ。
蓬莱の湖岸に着くと波静かだった。
水面も静かで、コアユが立てる波紋がほぼ見られない。
そのせいもあるのか鳥もおらず、静まり返っている。

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魚が見えない

水は澄んでいるので、堤防から見下ろすと湖底まで見えるが魚影のきらめき見られず。
コアユ、川の水が増えたのを察知し、すぐにでも遡上できるよう河口付近に集っているだろうかと想像していたが、そうした様子は観察されなかった。

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河口デルタ形成の第一歩

小さな流れ込みでは、砂が沖に運ばれ、三角形に堆積。これが成長するとデルタになっていく。その第一歩の地形のようだ。
こうした流れ込みの周辺などで網を投げた。

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1匹捕れた

ひと網に1匹。
湖岸のコアユは群れているものだが、魚影がだいぶ薄いようだった。

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キショウブ

静まり返った湖岸付近にはキショウブも咲く。
1時間ほどで7匹捕れた。

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本日の成果

まだ川は早いかと思って湖岸に行ったが、魚はどこにいるのか?
例年この時期にはもう捕れると思ったが甘かった。

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コアユ天

しかしわずか7匹でも、天ぷらにすればかさが増して、それなりに食いでが出てくる。
次はまたコンディションの良い時に狙いたい。




posted by 進 敏朗 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 漁撈活動記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする