2025年04月17日

海津大崎桜周行

P4170001.JPG
大浦川河口付近(午前10時10分ごろ)

海津大崎の桜、徒歩で見物へ

奥琵琶湖の海津大崎の桜を見たいと長年思っていたが、シーズンはとにかく車が混雑して大変だというので、滋賀在住30年以上になるのに見たことがなかった。
平日に休みが取れたこともあり、同所へ初の桜見物を計画した。

P4170003.JPG
橋の下に漁を終えた船が停まる

姫路6時12分始発の近江塩津行き新快速「3408M」は、滋賀の行楽に何かと重宝する。
8時過ぎに乗り、米原を経由し9時33分には終点の近江塩津に着く。
ホームに数分後、敦賀発の湖西線経由姫路行き新快速「3143M」が停車する。
これに乗り替え、ひと駅分だけ進み永原に9時42分に下車した。
あたかも「琵琶湖環状鉄道」のようなスマートな接続だ。

高架の永原駅から眼下に大浦川が流れ、大きな桜の木が満開だ。
ホームから樹上を間近に見下ろしつつ撮る。
さらにログハウス風駅舎などを撮ったが、SDカードを他のカメラのと入れ間違えていたことが発覚、アップしたかった写真などが記録されず残念なことに。
でも早めに気付いたのは幸いだった。

湖岸到達時にはすでに満足

P4170006.JPG
琵琶湖岸に出る。大浦湾の眺め

永原駅から南に歩くこと約20分。大浦湾に出た。
いきなり美しい水辺の景色だ。
右側に見える山の先端が海津大崎。沿道に桜が並んでいるのが見える。

P4170009.JPG
湖と桜

大浦川の河口付近にも桜並木があり、湖を重ねて絵になる風景が撮れる。
水のきらめきが合わさって美しい。
永原駅からここまでで、すでに桜を見て満ち足りた気分になった。
だがここからが海津大崎の桜並木スタートなのだった。

P4170029.JPG
沿道いっぱいに満開の桜

沿道の咲き具合はまさに満開、マックスである。
歩いている人もちらほらいる。前方には若い外国人女性2人が軽装で歩いている。
車やバイクも頻繁に通り過ぎる。
ビワイチ(自転車での琵琶湖一周)用に路面に青色で自転車レーンも引かれている。自転車も時折、通り過ぎる。ビワイチで同所を進む場合は大浦から海津にかけて時計回り進むため、湖岸に近い側にレーンが引かれている。

P4170026.JPG
流れ込み

ところどころに流れ込みがあり湖に注いでいる。
コアユなどがいるかと思ったが、まだ魚は見えず。
今年もコアユ少ないようだが、今シーズンはどうなるだろうか。

P4170050.JPG
高島市の標識

1時間ほど歩き、二本松キャンプ場を過ぎると高島市の標識が見えてきた。
ここが滋賀県における「湖北」と「湖西」との境にもなるのか。
海津大崎の先端は高島市マキノ町海津の地先ということだ。

絵になる風景

P4170071 竹生島とカヌー.jpg
竹生島とカヌー

歩くにつれ、進行方向の左側に広がる琵琶湖には、竹生島が葛籠尾崎の先端からだんだんと姿を現した。
カヌーが私の歩く速さとほぼ同じスピードで並走している。
写真の点景とさせてもらった。

P4170086 カヌーと桜.jpg
湖、桜、カヌー

角度を変えて桜を撮る。
よさそうな構図が見つかるとすぐにカメラを構えることができるのが、歩きの利点だ。

P4170089.JPG
カヌーが接岸

すると、幅数メートルの石浜が道路の下に現れ、カヌーが接岸した。
道路から下りてみることにした。

P4170090-浜.jpg
下りてみるとそこは、白と黒の角が取れた石が混じる石浜だった。
ここらの他の場所では黒っぽい石の浜が多いが、ここでは白っぽい石の割合が高い。
まだら模様できれいな色調だ。

P4170101-岩礁と桜.jpg
琵琶湖と岩礁、桜

浜の突き当りに岩礁があり、琵琶湖に突き出てその上に桜が枝を広げる。
琵琶湖、岩、桜と、まるで海津大崎を凝縮したような景観だ。

大崎寺からの眺めを期待したが

P4170114 海津大崎港.jpg
海津大崎港

そこからトンネルをいくつか抜けると港があり、大崎寺の門前に出た。
永原駅から歩いた距離はここまでで9キロくらい。
観光船が桟橋に接岸しようとしていた。11時50分着の便である。
奥の山並みの山頂部には、わずかに雪が残っている(写真を拡大すると見えます)。

P4170115.JPG
大崎寺の門前

門前には土産物店などが立ち、にわかに観光地の様相に。
南に琵琶湖、北側は山という場所で日当たりが良いためか、開花が進んでいて葉桜になりかけている。
観光船の客が押し寄せる前に、石段を上って大崎寺へ急ぐことにする。

P4170125.JPG
大崎寺

高台の大崎寺から琵琶湖のパノラマを期待したが、樹木に鬱蒼と囲まれて眺望は一部に限られた。

P4170130.JPG
線香を上げた

本堂から遊歩道を東に進むと竹生島が見られる場所があった。
しかし、その場所からの眺めも、枯れ木で一部遮られていた。松と琵琶湖、竹生島の組み合わせは雰囲気があったが。
大崎寺は海津大崎の先端からやや西にずれており、海津大崎の南東に浮かぶ竹生島は見えにくかったのだ。うーん残念。

P4170134 寺からの竹生島の.jpg
やや残念な大崎寺からの竹生島の眺め

正午になり、持参した弁当を食べようかと思ったが、これでは静かな場所がないので、先ほどの岩礁の場所まで10分ほど歩いて引き返すことにした。

P4170142 トンネルを戻る.jpg
トンネルを引き返す

トンネルを何度かくぐり戻らねばならなかったが、自動車に加え、重連バイクのエンジン音がトンネル内で爆音となって響いた。
このうるささには辟易とした。
トンネルの向こうから、桜吹雪が散る様子がきれいで、カメラに収めようとしたが花弁は小さくて案外映らない。

P4170144 湖水と石.jpg
石と湖

岩礁の場所に戻り昼食。
竹生島も眺められ、休憩場所には申し分ない。

P4170155-アケビの.jpg
アケビの花

コースを引き返したので、再び大崎寺の前に出たときには午後1時になっていた。
午後10時ごろ出発して約3時間。予定よりすこし時間がかかった。
ここから少しペースを上げて歩くことにした。

P4170169 海津近づく.jpg
海津の家並みが近づいてきた

西側には遊歩道も

大崎寺から先は、湖上の物流で栄えた海津地区に近づいていく。道路の一段下に遊歩道が続いており、車のわずらわしさを感じることが少なかった。
花見客は前半よりも多くなりにぎわっていた。

P4170173 振り返る.jpg
沿道を振り返る。手前は海津の石垣

大崎寺から海津地区までの距離は案外短く30分ほど。
湖岸に連なる石垣と桜の風情を楽しむ。

P4170177 石垣と桜.jpg
海津の石垣と桜

広い湖に桜が咲いている光景は不思議な感じもする。

P4170183 波打ち際の桜.jpg
波打ち際の桜

白い波が打ち寄せる。
ここは海ではないので、波打ち際と桜の組み合わせも楽しめる。
海べりにはあまり桜はないような気がする。あるいは内湾や汽水湖なら、岸辺に桜はあるのだろうか。
通りがかった漁港は桜見物の船の発着場ともなっていて、若い漁師さんやベテラン漁師さんらが働いておられ活気が感じられた。

P4170237.JPG
流れ込みと桜、琵琶湖

散った花弁が水路に落ち、琵琶湖に注いでいく。
街道を進み、いったん知内川の河口付近まで寄り道して、コアユがいるのかを見ようとしたが川には魚影は見られず。釣り人もおらず。

マキノ駅には午後2時15分ごろ着。永原で下車して約4時間半。歩いた距離は16キロだった。

天候に恵まれ

観光振興のコーヒー屋台でホットを買う。桜の時期だけ出している店という。「本日で最後です」というのでラッキーだった。
満開の桜を、晴天で風のない天候のもと眺めるという最高のタイミングとなり、海津大崎の桜の眺めは評判通りのすばらしさだった。
海津大崎の沿道だけでなく、永原駅からの大浦川沿いとか、大浦川の河口付近から湖岸にかけてなども良い景観で、これだけでも満足できそうだった。

京都方面行の新快速に乗り、堅田で下車。
琵琶湖大橋を渡り対岸の守山駅に向かう「エコバス」が数分で接続していた。
1時間に1本の新快速に合わせて運行されていた。
これを利用し、電車とバスによるスマートなビワイチとなった。

posted by 進 敏朗 at 21:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 琵琶湖・内湖 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年01月27日

三島池

三島池1.MP.jpg
三島池(午後2時半ごろ)

湖北の絵になる池、三島池

長浜盆梅展に車で訪れ、その足で東に約10キロにある三島池(米原市)に行く。
1月の湖北では珍しく雲一つない晴天。
大寒の時節というのに、伊吹山の雪はうっすらとしたもので、山頂付近にしか雪がない。今シーズンもかなりの暖冬だ。

農林水産省「ため池百選」にも選ばれる、滋賀県では有名な池。
訪れたのは今回が初めてだ。
私は水辺ファンと言いながらも、湧き水や魚捕りへの興味が強く、景色を見ることをメーンに訪れる気になれなかった。
だが、雪の伊吹山をバックにした池はやはり絵になる。青空が広がり、いい日に来ることができた。

三島池2.jpg
「日露戦勝」の砲弾

「三島」の由来はあの三島だった

三島神社が池のほとりにあった。
三島池の築造は、鎌倉時代の佐々木信綱の嫡男、重綱(1207〜67年)が、「大原荘」を整備したことにさかのぼるという。
父の佐々木信綱から領地を与えられずにいたところ、伊豆国の一宮である三嶋大社に祈願したら、幕府から領地が与えられたので、三島から神様を勧請した。
それで三島神社といい、そこにある池は三島池なのだという。知らなかった。
神社の由来は別にもあって、源頼朝の挙兵をたすけた佐々木秀義(1112〜84年)が1184年に勧請したとされる。
いずれにしても佐々木氏に由来し、伊豆との縁が語られているのであった。

静岡県の三島へは、湧水の川・柿田川を見に行ったが(2013年3月25日「柿田川行(その1・その2)」、三嶋大社には行かなかった。
日帰りだったので日程の制約もあったが、神社や歴史に興味がわかなかったためでもあった。
しかし今回、三島池を訪れたことで自分のなかで歴史リンクが張られたので、次、三島を訪れることがあったら行ってみたくなった。
水辺のつながりができたというのも面白い。

石段を上ると、「日露戦勝」と彫られた石の台座に砲弾が載っている。
武運を祈願したようだ。戦争が地域に身近なものとして存在していたような感じを受けた。

三島池4.jpg
池を泳ぐ鴨

鴨が寄ってくる?

さて、池に近づくと、どういうわけか鴨が近づいてくる。
人をまったく恐れていない。何なのだと思っていると、向こうの石橋のたもとあたりに多数の鴨が上陸しているのが見える。

三島池3.jpg
餌をやる人々、群がる鴨たち

近づくとそれは、訪れた人たちによる餌やりであった。
食パンを手に、ちぎっては投げている。それを目当てに恐ろしい勢いで鳥が集まる。
すっかり餌付けされて、人を恐れなくなったのだ。
中には袋菓子をあげている子どもがいる。塩分や油、調味料、これはさらに良くない気がする。
鳥インフルが懸念されるご時世でもある。鳥にしてみれば餌がもらえてうれしい限りだろうが、野生動物にむやみに近づくのは危険でもあるので、自粛したほうが良いのではと思われた。

posted by 進 敏朗 at 20:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 琵琶湖・内湖 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年12月19日

ヒウオ低調発表

琵琶湖.jpg
烏丸半島から南湖、比良山系を臨む(17日午後3時ごろ)

今年の琵琶湖のヒウオ(鮎の幼魚)の漁獲が過去最低ペースであると滋賀県が発表した。
昨年も不漁の年であったが、今年はそれを下回り、12月2日の解禁日以来、16日間の操業で漁獲が4トンという。
4年前の2019年には解禁日だけで6トンが捕れたという。低調ぶりが際立っている。

滋賀県によると、原因としては産卵量が少なかったうえ、9月までは猛暑で、川の水温が鮎の産卵適温まで下がらなかったことから、産卵のピークが10月にずれ込んだ。そして琵琶湖のミジンコの密度も低く、餌不足で成長が遅れているのではないかとの分析だ。

さまざまな要因が、鮎の不漁に結びついているようだ。この夏から秋は川の水量は豊富で、産卵が期待できると思ったが、水温が下がらないから産卵が遅れるなどデリケートだ。

1990年代に比べて流域の下水道普及が進んだが、川から琵琶湖に流れ込む窒素やリンが減って、貧栄養化が進んでいるのかも。
以前は、野洲川でもコアユが気持ち悪いほど捕れたものだったが、ここ数年はそうした活況は見られなくなった。

今シーズンの川でのコアユ捕りは、過去に例のない貧果だったが、これでは来シーズンも希望が持てない。
県の説明では10月産卵の遅生まれヒウオがこれから成長して捕れだすから、漁獲は回復するだろうという。

しかし過去には、冬はヒウオ漁が好調だったのに春には激減したとか、謎も多い。
秋に確認できた産卵量と、12月のヒウオ漁の漁獲量、春から夏の魚群調査と、川での実際の魚獲りの成果とが、一直線には結びつかない印象がある。産卵量が少なかった年でも川では豊漁だったり、逆に産卵が多かった割に魚影が薄い年もあった。
コアユの増減にかかわるファクターはさまざまにあるのだろう。

どうか春には、漁獲が回復していることを願わずにいられない。

posted by 進 敏朗 at 11:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 琵琶湖・内湖 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年01月02日

藤ヶ崎龍神

P1020127.JPG
田園の向こうの比良山系(午前9時ごろ)

2024年が明け、元日の夕方に能登地方を震源とした大規模な地震があった。元日から、被災した地域ではたいへんな年の幕開けとなった。
滋賀でもかなりの揺れがあったが、家の棚のものが落ちることはなく、幸いにして被害はなかった。
被害の全容はいまだわからないが、家屋やビルの倒壊、火災など、たいへんな状態であることは間違いない。
被災地にお見舞いを申し上げたい。

温暖な冬だが2日の朝は霜が降り、風のない晴れた日になった。
琵琶湖を見に行った。
初詣を兼ねて、近江八幡市の藤ヶ崎竜神を目指す。
比良山系は雪を戴いて、晴れた空に美しい山容を見せていた。

P1020152.JPG
水位が低下した琵琶湖の眺め。前方は長命寺山・奥島山

琵琶湖の水位はマイナス76センチ。
大晦日から元日にかけ雨が降ったが、それほどの降水量はなかったとみられる。
ふだんより水位が低下した湖岸は静かで、岸辺の石が露出している。
石は大きさ・形がそろってる感じで石材のようにも見える。

P1020129.JPG
トンビやカモ休む湖辺

穏やかな朝にトンビも木に止まり休息している。
湖面では鴨類もじっとしている。ここでの景色は平穏そのもの。

P1020130.JPG
真っ赤な鳥居が見えてきた

さて駐車場から程なく、前方の湖岸に真っ赤な鳥居が見えてきた。
藤ヶ崎龍神。
今年は辰年ということで、龍神に参詣しようという趣旨である。
琵琶湖で有名なのは、竹生島や、湖西の白鬚神社だろうか。
白鬚神社はインスタ等で有名になったのでたくさんの人でごった返しているはずである。

P1020132.JPG
内宮の洞穴

陸地側には岩の洞穴があって内宮となっている。
人の並びの関係でこちらから参拝した。

P1020133.JPG
狭い洞穴の内宮

人一人がやっと入れる広さ。
岩陰の湿った洞穴は隠微な雰囲気。
湖岸に転がっていた石を見ると、このへんの岩山は掘られていたかもしれない。
ところで藤のつるが左側から伸びているが、藤はこうした岩場でも生えてくる強い植物だ。

P1020144.JPG
藤ヶ崎龍神

数組の人が並び、順番で鳥居をくぐる。
鳥居が朝日を浴びて赤色が青空に映える。
人がかろうじてかがまずに通れる小さな鳥居。
その向こうにはしめ縄をした岩が、そして琵琶湖がある。
たいへんな年の幕開けとなったが、今年の水辺との出会いを祈る。

P1020155.JPG
湖岸からの比良山系

このあと、数キロ西の野洲市吉川の湖岸に移り、比良山系を砂浜越しに眺める。

P1020188.JPG
湖面に山容が映る

こういう、青い空をバックに、雪山が広い水面に映る景色というのが、琵琶湖のスケールを物語るひとつの風景ではないかと思う。
今年も水辺とのいい出会いを期待したい。


















posted by 進 敏朗 at 16:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 琵琶湖・内湖 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年12月10日

琵琶湖の陸繋島

PC090035陸繋島全景.jpg
琵琶湖に出現した陸繋島(午後0時半ごろ)

琵琶湖の水位がマイナス72センチとなり、湖北の琵琶湖岸に陸繋島が出現した。
ちょうど滋賀をディスる映画が公開された直後で琵琶湖への関心の高まりのせいか、たくさんの人が訪れ、駐車場は満車の状態。
横断歩道もない湖岸道路を横断するのは少々危険でもあった。

陸繋島は、海だと、太平洋側だけでなく日本海側、瀬戸内海でも見られるが、琵琶湖でも見られる。
海の陸繋島は、月の引力による潮位の変化で干潮になると現れるが、琵琶湖の水位変動は、雨が降るか降らないかによるものなので、ちょっと海とは現れ方が異なる。
8月に台風が襲来してから、この秋は台風がなくて、雨が少なく琵琶湖の水位が下がってきた。

PC090043流れ込み.jpg
流れ込み

サア砂州に降りてみる。
冒頭の写真では、砂州を横切るように川が流れているが、川の右岸から入るようになっているので、長靴をはくひつようはなかった。
水位低下時だけ現れる流れ込みが、川tなって琵琶湖にそそぐ。



PC090051陸繋島.jpg
おだやかな湖

風はほとんどなく、鏡のような水面。
陸繋島の先には、竹生島が見える。

PC090052貝.jpg
貝殻多数

砂の上には、シジミや、タテボシガイなどの貝殻が多数。
なぜか巻貝はあまり見られない。
砂州は、砂や小石でできているが、低い部分は水草が大量に漂着し、それが腐食して砂と混ざり、人の往来で踏み固められて道となっている。

PC090059ヒシ.jpg
ヒシがびっしり

砂州の奥に向かって右岸には、ヒシの実がびっしりと漂着。
ヒシのトゲは、岸に漂着した際に、浜に貼りつく留め具のような役割を果たしているのかもしれない。

PC090062ハクチョウ.jpg
沖合のコハクチョウ

そのヒシを眺めていると、沖のほうから、新品のスポンジで皿を洗った音のような、ハクチョウの鳴き声が聞こえてきた。
沖合をみると白い鳥が水面に浮かんでいる。
砂州の岸辺にも白い羽がたくさん落ちていた。人の来訪で、沖合に避難しているのか。

PC090068山本山.jpg
山本山

山本山も湖面に姿を映す。
あの山に今年も、イヌワシが飛来しているのだろう。

PC090086先端部.jpg
陸繋島の先端部

陸繋島は樹林の中も岸沿いを歩くことができ、先端部に達した。
すると先端は、三角形をしている。これは両側から、砂が押し寄せるためであろう。
沖合には竹生島と、葛籠尾崎が見える。

PC090081竹生島.jpg
竹生島の手前に浅瀬が

竹生島の手前にも、浅瀬が現れつつあった。なんだか竹生島が近づいて見えるような。
さらに水位が低下すれば、沖に瀬が出現、さらに進むことができるのか。
このあたりは、琵琶湖でも遠浅な水域で、内湾などが入り組んでおり、水鳥がたくさん見られる。
先日はこのあたりで、釣りのボートが座礁し、乗っていた3人がかりでも動かせず、消防隊が救援したそうである。

PC090093樹林の中.jpg
木の根元に草が生えてきた

島のところにはヤナギなどの木が茂っており、その根元に打ち寄せた藻が堆積して、それを養分として草やコケが生えている。
さらに草が枯れればそれが積み重なって、植生が豊かになっていくのか。
日本一の広さを誇る琵琶湖の湖岸は、砂浜あり、磯あり、内湖や湾、半島、島、さらにはこのような陸繋島もあり、地形の多様さでも他の湖の追随を許さないのである。









posted by 進 敏朗 at 21:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 琵琶湖・内湖 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする