長谷山(午前10時50分ごろ)
冬に入ったがまだ温かさが感じられる日。
三重県津市の長谷山(320メートル)に登る。
滋賀県は曇りだが、三重県は晴れ予報だった。それで三重県方面に行くと決めた。
なだらかな形をしていて山頂から海が眺められるという低山。
地図で見ると伊勢平野の中に突き出した独立峰のようも見える。
長谷山の地図
山の南東側の「片田長谷町」から登っていくことにした。
ふもとの集落
青空が広がっている。
冬季の滋賀県は、南部でも曇りの日が意外と多い。やや山陰の気候と似ている。
そんな日でも三重県は晴れていることがよくある。
中国山地をはさんだ冬の山陰(曇りや雨・雪)と山陽(晴れ)との対照を想起させる。
集落の防火用水
ふもとの片田長谷町の集落は、岩田川水系と安濃川水系との境目にあった。
上の地図では、黄色く描かれた道路に沿って川が流れているように見えるが、「片田長谷町」付近を境に、それより左側では左上に、右側では右下に川が流れており、この集落が「水分かれ」のごく低い分水界の右下(南東側)に立地している。
そして分水界をはさんであっち(北西側)には、大きな老人福祉施設が立っていた。
平成の大合併までここが津市と美里村とを分かつ境界でもあったようだ。
長谷山と川の流れ
黄色い道路が直線状に左上から右下にかけて伸びる山の南西側。ここの中間付近になぜ分水界があるのか。
安濃川水系がわざわざ長谷山を回り込むように、海とは逆方向に流れているのも。
もともと一筋の谷があったところを、後から片田長谷町の付近や、あるいは長谷山が隆起して分水界ができたということなのだろうか。不思議だなあ。
海抜106メートル
さて、スタート地点の片田長谷町の集落はすでに海抜が100メートルあり、あと220メートル登るという行程であった。
長谷寺
まずは集落から坂を登った「長谷寺」の境内で、賽銭を入れ拝む。
登山道はこの裏から始まっていた。
谷のようになった登山道
道は谷のようになっていたが落ち葉がたまっていて、両肩の土手のような部分が足場が良くて歩きやすかった。
それも行程の半分ほどで舗装道路に合流し、そこから先は傾斜のゆるい車道を進んだ。
崖面の土
道路の両側は切通しとなっていて、崖面は土か、砂が固まったような材質だった。
杖で突くとぼろぼろと崩れた。
これは海底の砂泥が固まったものが隆起したのだろうか。
展望所に到着
大体30分くらいで山頂部に到着。
先月、多度山や音羽山など、いずれも高低差400メートルを超す、私にとってはハードな山行を繰り返したあとだったので、今回は「やや楽」に感じられた。大げさだが鍛錬のたまものか。
紅葉はピークを過ぎていた。赤い色づきはもう一つだが、これは盛りが過ぎたせいなのか。
モミジの木によって、赤みが強い木と、それほどでもない木があるのはなぜか。
海の眺め
駐車場のある展望所からは、東方向の眺望が開け、伊勢平野や津の市街地、伊勢湾が望めた。
なるべく海に近い山を選んで登ったのだったが、伊勢平野は海岸から幅が広くて、海はそこまで近くには感じられない。
もやがかかって遠望もいま一つで、対岸の知多半島までは望めず。
海とは反対の側
海とは反対側の眺めも、山頂から少し下りた場所から望めた。
残っていた紅葉
山頂付近の紅葉はすでに終わりつつあったが、山を下りていく途中で真っ赤な紅葉がみられた。
帰りは車道をそのまま進んでいったところ、距離が長くなって登りよりもかえって時間がかかった。
ふもとに近づいたところで、軽装の女性や男性が歩いていたが、それは福祉施設の職員が昼休みを利用してウオーキングをしているようだった。
「頂上に登られましたか」と尋ねられ、そうですと答えると、「まだ登ったことがありません」と女性が答えるので、そんなに遠くないのになあと思ったが、それは昼休み時間に登って帰ってくるほど近くはないということのようだった。
長谷山(左側の「▲320」)と海岸の位置関係
安濃川河口(午後2時半ごろ)
さて午後からは海岸に接近する。
長谷山から真東の方角で、安濃川と志登茂川にはさまれた津市の島崎という州浜の町。
安濃川の河口には鴨やシギ、カモメといった冬の水鳥が集まっていた。
広い河口は、干満の差が大きい太平洋側の、さらに潮位変動が激しい内湾部ならではの風景。
冬なのに晴れた空といい、日本海側出身者にとってかなり「不思議な光景」に映る。
潮は引きかけていた。
鴨やシギ(中央の足が長い鳥)
干潟の泥をみると、先ほど長谷山の崖面でみた土か砂のような材質と似ている気もする。
やはり長谷山はもともとこのような干潟が隆起した山なのだろうか。
河原には、薄黄色い実をびっしりとつけた大きな木が数本、生えていたが、調べてみるとそれがセンダンの木であることを知った。
海岸部を好むようである。
当ブログにアップしたかったのだが、画像をカメラからパソコンに移す際の不手際により大部分のデータが失われてしまい、残念無念である。
山の画像は別のカメラ(コンデジ)で撮ったので無事であった。
初夏には薄紫色の小さな花が木いっぱいに咲くという。木は数本が群生していたので見ごたえがありそうだ。訪れてみたい。


