2025年11月12日

多度山

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北勢鉄道の電車に乗る(午前7時50分ごろ、大泉駅)

眺めのいい低山、多度山へ

三重県と岐阜県にまたがる多度山(403メートル)に登ることを計画した。
北勢鉄道の大泉駅を目指し、鈴鹿山脈を貫くトンネルを抜け、平地へ下った。
大泉駅の前には100台以上が停められる無料駐車場がある。
ここから終点の西桑名で降る。多数の高校生が通学に利用していた。
隣接する桑名駅で、養老鉄道の電車に乗る。乗り継ぎの時間は約15分。

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大垣行の養老鉄道電車(午前8時40分ごろ、桑名駅)

桑名から4駅、「多度」で下車。

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馬をかたどった駅名看板

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駅前商店街の向こうに多度山が見える

とまあ、朝の乗り鉄を楽しんだ。
駅前通りを北上すること数分、鳥居が現れ登山道の入り口の看板が掲げられていた。

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登山道の入り口

サアここから、山を登っていくが、その道中は切り返しの続く舗装道路であった。
多度山は高さ400メートル余りの低山だが、出発点の多度駅が海抜約10メートルくらいなので、ほぼ標高と同じ高低差を登り切らなくてはいけない。

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ハイキングコース案内図

上の写真で、水色の線でジグザクを描いているのが、「眺望満喫コース」。
このコースを選んで登った。
行程は約4キロ。
舗装道路だったが、中腹あたりには、同コースのつづら折りをショートカットできる山道があり、そこは山肌を踏みしめて行った。

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山頂が目前

素晴らしかった眺望

つづら折りで距離は長いが、整備された道路なので歩きやすい!
途中の休憩所付近では、思ったより木立がしげっていたが眺望が得られた。

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ひろがる眺望

夏までの極度の運動不足による体力低下から、軽度な運動を再開し少し足腰が回復したが、それでも坂道はしんどかった。
息を切らしながら1時間20分ぐらいで山頂に到達。

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山頂の神社

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見晴らしの良い山頂

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木曽・長良・揖斐の三川と濃尾平野、名古屋市街(左奥)

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三川の河口方面、伊勢湾を望む

多度山は養老山地の南端で、東から東南にかけての見晴らしがよかった。
大きな川が海に注ぎ込む様子は壮観だった。
ただこの日は次第に雲が空を覆い、山頂に着いた午前10時半ごろには曇りとなった。
やや霞がかかって遠くのほうははっきりと見えず。
風は弱かったが気温が上がらずひんやりと肌寒い。

眺望を楽しんだあと、早々に下り道についた。
下りは、南へとおりる「健脚コース」を選んだが、急坂で、行路のほとんどが階段。
私の脚力では登るのは困難と思われるほどの急坂だ。

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茶の木が点在する登山道沿い

多度山は固い岩盤でできており、健脚コースは砕石が転がっている。

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ツキヨタケか

ふもと近くになり、伐採された木にツキヨタケらしきものが群生。
最下段付近では、茶の木の林が見られた。

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多度大社の奥のあたり

多度大社を参拝

健脚コース出口から東に折れてゆるやかな坂を下っていくこと約10分で、多度大社の境内に出た。
建物群が込み合っている。

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馬がいる

その左手のほうに、木造の建物があって白馬が顔をのぞかせていた。

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神馬

多度大社は「上げ馬」の神事がたいへん有名なのだそうだ。
生きた馬も拝む対象となっていた。
来年は午(うま)年だから相当な参拝者を呼びそうだ。

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上げ馬神事のスロープ。奥には多度山の山頂

上げ馬神事は中世には行われていたというからかなり歴史ある神事だ。
そこは思ったよりも急坂だった。進んでいくほど傾斜が増すつくりで、以前はゴール地点にさらに土壁が設けられていたが、負傷した馬を殺処分したことが動物虐待との批判を受け、昨年から土壁が撤去されたという。伝統の行事と現代の価値観とをどう調和させるかが問われているのだろう。
多度大社は、山が信仰の対象になっていることがありありと感じられる、まさに山と一体化した神社だった。

11時45分に、多度駅行のコミュニティバスが到着。これに乗っていったん戻る。運賃は100円。
歩けば約20分の行程だが、これは足休め役に立った。

つぎは低地をいく

さて正午から、再び歩き始めてこんどは低地を目指した。
多度駅から東側は、海抜ゼロメートル地帯の低地で、標高10メートルの多度駅といえど低地からみればじゅうぶんな高台なのだった。

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多度川(奥が下流側)

駅から北上するとすぐに多度川の橋があり、そこから東(下流方向)へ折れる。

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断流

するとほどなくして、養老鉄道の鉄橋の手前で川の流れは河原に吸い込まれ、断流してしまっていた。
山と低地との間にある扇状地の川の様相を呈している。
モクズガニの殻らしきものが転がる。

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鉄橋を渡る養老鉄道の電車

鉄橋の下をくぐったところで電車が通過し、振り返っての1枚。
堤防沿いの道路を歩くと小学校があり、グラウンドで児童が遊んでいる。

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輪中の中。「ツインアーチ138」が頭を出す(中央)

数百メートル進むと土手に突き当たり、多度川が水なし河原のまま90度南に曲がっていった。
どこから水が復活するのかを見てみたかったが、今回の目的地はそちらではなかった。

突き当たった土手は、中学の地理の授業で習った「輪中」のようだ。
土手の向こうには低い土地が広がり一面の田んぼになっている。その向こうには、へりを縁取るように木立や住宅が見え、真正面に木曽三川公園の高さ138メートルあるタワー「ツインアーチ138」が頭をのぞかせている。

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土手の西側は高台

土手を下って振り返ると、上の写真のように小学校の校舎が見え、高台となっていることがわかる。
多度駅前の市街地や多度大社は山のふもとの高台にあり、一方の田んぼはゼロメートル地帯の低地。
ここら辺の土地は低地、高台、山と三つのエリアから成っており、低地は農地が、高台には街が形成されていた。

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輪中の堤防路

輪中の堤防は、その高台よりは数メートル低いが、裏の田んぼよりは3メートルくらい高い。その道沿いに集落が続いている。
多度山から吹き付ける風を防ぐためか、住宅は背の高い生垣で護られている。

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再生二期作か。稲穂が出た田んぼ

田んぼの中には、晩秋のこの時期にしては穂が垂れている区画もあり、いちど刈った稲を再び実らせる「再生二期作」の二期目の実りかもしれない。

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木立の向こうに池が

輪中の中にあった「琵琶池」

さて輪中を北に向かって歩くこと約40分。輪中の中に「琵琶池」が見えてきた。
これが低地めぐりの目的地。
滋賀県在住者には名前が気になる池だ。

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琵琶池

琵琶湖との関係はよくわからない。地図で見るとその形が、琵琶湖に似ていなくもない。
滋賀県に形が似ているといわれるオーストリアにも似ているかも。
長さは500メートルくらいありそうで、そこそこ大きい。

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地図でみる琵琶池

ここが多度登山につづく低地行の目的地であった。

その雰囲気は、南湖の守山あたりの内湖を思わせた。
かつての川の流路の名残かもしれない。
水鳥はおらず静かだ。

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琵琶池から多度山を望む

「琵琶池」ごしに「多度山」を眺めた絵を撮ろうと、池の東側に回り込む。
その眺めを撮ることで、今回の周行が1枚の絵として表現できるのではないか。
しかし、鉄塔や送電線が目立ってあまりいい絵にならない。

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琵琶池と多度山の位置関係

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ヨシを手前に入れて撮影

あるいはヨシを入れてみたら、とかいろいろやってみたがしっくりこない。
晴天だったら、もうちょっと印象的な雰囲気になった可能性はある。
などとやっている間に、電車の発車時刻まで30分しかないことに気付いた。
電車は40分に1本の間隔で運行され、そんな便がないわけではないがまだ昼食をとっていないのだった。
多度駅前で食べたかったが適当な店が見つからず桑名に戻ることにした。そのためには電車に間に合わなくてはいけない。
ここから多度駅まで約2キロを急ぎ足で戻る。

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多度駅近くの印象的なY字交差点

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多度駅に滑り込みセーフ!

桑名行きの13時22分発電車にぎりぎり間に合った。
行きに乗った柿色電車ではなくて黄緑色の車両だったが、ホームの柱が同じカラーで彩色されていたので、これが養老鉄道の本来のカラーなのか。

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閉鎖された桑名駅前の昭和ムードなビル

以前桑名を訪れたときに昼食をとった昭和ムードのビルは閉鎖されていた。
あそこの中華そばは良かった。
代わりに新駅舎の食堂で名物ハマグリなどを食べ、14時半の北勢鉄道で帰路についた。

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西桑名駅の北勢鉄道電車で帰路に

大泉駅には農産物店があり、名産こんにゃくを買う。
山からの眺望と高台、低地、池と、さまざまな地形がみられる多度山周辺は興味深い場所であった。
朝の晴天が続かなかったことが惜しまれたが、また天気の良いときに訪れてみたい。

posted by 進 敏朗 at 23:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 低山めぐり | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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