2023年10月01日

八幡湧水池(上)

再び西濃へ

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養老鉄道大垣駅ホーム


先日、岐阜県・大垣の美濃赤坂付近を探訪し、東海道線の線路近くの矢道川近くの湧水池を見たところ魚影が見られなかった。
トゲウオ科の魚、ハリヨが各地に生息するという西濃地域。だが、実態は厳しいものがあるのではないか。
そこで今回、西濃の生息地の中でも魚影が濃いという池田町・八幡の遊水池に向かうことにした。
大垣駅JRの改札を出、養老鉄道の揖斐行きに乗った。

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自転車の運び込まれた車内

電車は自転車の持ち運び可能な「サイクルトレイン」として利用されていた。
こうすれば自転車で行動範囲が広がるだろう。高校生などの通学の利用が多そうだった。

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池田山

5駅目の「北神戸(きたごうど)」で下車。
ここから池まで2キロ近くある。
コミュニティーバスは平日の決まった日しか運行されておらずこの日は運休。
池への距離は次の駅「池野」のほうが近いが、北神戸から歩き、湧水から南下する川の下流部にたどりついてから北上するルートを計画した。

京都盆地と似ている?大垣平野西北

西に向かって延びる農道のかなたに池田山がそびえる。
この光景、京都の大原野から見る西山の風景に似ていると思った。
地図で見ても、京都盆地と大垣の平野の西北部は地形が似ている気がする。

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湧水から流れ出る川(奥が下流=南)

歩くこと20分弱。遊水池から流れ出る川にたどりついた。
水量が多い。両側に鱒などの養魚場があってそこからも大量の水が排出されている。

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川の小魚

川には水草がたくさん生え、5センチくらいの小魚が浮遊している。
これはハリヨではないかと思ったが、すぐに隠れてしまい、写真も不鮮明なのでよくわからないがハリヨだったと思う。
先日の矢道川の池とは打って変わって、こんなにも簡単に確認できることに喜んだ。
池にいけばもっとたくさんいるのではと期待感が高まった。

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池への入り口が見えてきた

コンクリート堰のような構造物の向こうが池だ。

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小魚がたくさん泳いでいる

池は学校のプールを2倍か3倍にしたくらいの広さはあった。
全体に整備されていて、底には小石が敷き詰められている。
小魚がたくさん泳いでいて、ハリヨかと思ったらそれはカワムツのようだった。

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フナ泳ぐ

丸々とした10〜20センチくらいの泥色っぽい黒の魚も見え、フナの群れだった。
池は鳥よけの細糸やネットに覆われていて魚が食われる心配も少ないようだ。
それだけに魚は多かったが、見られたのはカワムツとフナだった。

ハリヨはどこに?

さて肝心のハリヨはどこに行ったのか。
先程の川でそれっぽい魚を見かけたので、池に行けばもっといるだろうとの予想は覆されようとしていた。
ハリヨが湧水に生息するからといって、水源に近づけばたくさんいるのかというとそうでもないのか。
池底を悠々と歩くザリガニを発見。ハリヨは大丈夫なのだろうか。

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池の水源

この池もポンプで水をくみ上げている。
その水源までたどり着いた。
水がわき出ている場所からやや離れた、水草の生えた場所あたりに、それっぽい小魚発見。

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ハリヨか(中央)

迷彩柄の模様が入った魚が緩やかに泳いでいる。
これは間違いなかろう。
近づくと逃げてしまうし、そんな望遠レンズは持っていないので、解像度に限界も。
そんなに繁栄しているようには見えなかったが、いちどに数匹が見られたので、案外水草の陰とかにひそんでいるのかもしれない。
とりあえず生息しているのは確認できてよかった。

しかしハリヨは池の全域にいるという感じではなく、池の中では水源近くに数匹が見られた程度だった。
何せ視力にそんなに自信のない素人の観察なので限界はあるが、池じゅうにぶわーっといるというような感じではなかった。

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ハリヨの生息地の比較

池入り口の休憩所に、ハリヨの生息地の1930年ごろと85年との比較図があった。
それによると、滋賀県側よりも生息地が多かった岐阜県側の西濃地域でも、生息地は激減したようだった。
1990年代以降、ポンプによるわき水の復活で、ハリヨの生息地復元の動きが各地であったが、維持していくのは大変なことだろうとあらためて思った。









posted by 進 敏朗 at 17:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 水辺を見る(滋賀以東) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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