2022年09月07日

ミズアオイや水草

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ミズアオイの花

迷走した台風11号は昨日、高速で日本海を通過。
滋賀では思ったほど雨も降らず、風は午前中がピークで、庭にあった軽いものがいくらか吹き飛ばされただけで済んだ。
台風一過の朝、庭のメダカ池で今年もミズアオイが咲いた。

薄い紫色の花が数輪で塔のように開いている。
丸い葉っぱはワックスをかけたようにつやつやで、濃い緑と薄い紫のコントラストが池に広がる。花の咲いた植物体は緑9割、紫1割といった配色の割合で、咲き方は近縁種のホテイアオイのでかく見栄えのする花に比べるとかなり慎ましい。この慎ましさが、在来植物というやつなのだろうか。

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水草が繁茂する琵琶湖(正午ごろ)

琵琶湖岸に出る。ここは草津市の烏丸半島。
水生植物公園で「水草展」が開催中というので見に訪れた。
琵琶湖には、ヒシやヨシなどの水草が繁茂している。
8月後半から9月初旬にかけてが、水草の繁茂がマックスになる時期のように思える。

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南米のオニバス

水生植物園の池には、子どもが乗れるという南米のオニバスが。
葉の直径1メートルくらい。お盆のような形で、触ると、弾力があって、まるでビニール製の子供用プールのようだった。

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葉がゆらめくミズオオバコ

さあ水草展を見た。
水生植物園だけあって、展示はアクアリウムの趣で、透明な四角や円筒形をした水槽に、いろいろな形をした水草が活けられている。
ミズオオバコの水槽は、水が上部から流れていて、ゆらゆらと薄くて広いがゆらめく仕掛けに。
これはミズオオバコが用水路など流れのある環境に生えるから、その環境を再現しているのだろう。水草、種類によっては、泥っぽい環境を好むやつもいるだろうし、透明な水槽で長期間にわたり「見せる」ようにするのはなかなか大変なんじゃないかと思った。

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ムジナモ

希少なムジナモも。
ほ場整備や用水路の三面張り、湖岸の改変などで、種類によっては、ほとんど姿が見られなくなったものも少なくないという。
私は、水草の消滅が進んだ最大の原因はザリガニの食害なんじゃないかと思っているが、どうなのだろう。
庭のメダカ池にザリガニが侵入してきた際には、ほとんどの水草が食いつくされた。
いま、ザリガニは再放流禁止にされるなど、ザリガニ駆除の機運が高まっている。あれが減れば、水草も植生の多様さの復活につながるのではないかと思う。

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ミズアオイの鉢植えも

館の外に出ると、入り口前の広場の一角に、ミズアオイの鉢も置かれ、花が咲き誇っていた。
うちのメダカ池のやつよりも一回りも二回りも大きくて花も立派だ。
やっぱり日当たりとか栄養が違うと大きくなるみたい。
でも小さ目のほうがかわいらしい感じもする。
滋賀県内では、どこかで自生しているところはあるのかと探したが、田んぼで栽培の例はあるようだが自生地はあるのかわからない。
昔にくらべれば生活排水による水質汚濁や除草剤による影響は改善されたので、ザリガニの駆除が進めば、ミズアオイが普通に生える水辺が復活するかもしれない。


posted by 進 敏朗 at 16:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 水生動植物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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