海津大崎付近(午前11時ごろ)
滋賀県今月発表の「アユ資源情報」によると、確認できた魚群の数は平年並みだった。
いつもコアユは奥琵琶湖のほうに多く、南や東には少ない。ただ今回その偏りが著しかった。
大浦湾の区間だけで「161」の群れが確認できた一方、湖東側では琵琶湖大橋から姉川河口までの長大な7区間分でわずか「3」と、その差は顕著だ。
水はきれいだが波が強い
そんな奥琵琶湖に行けば、コアユがたくさんいるのか。
それを確認すべく、海津大崎に向かい、湖岸に沿って東の大浦湾側に回った。
遠いので普段、コアユを捕りにここまで来ることはないが、あまりにも捕れないための調査行である。
水平線に葛籠尾崎や竹生島を望む。この海域、いや湖域がコアユの宝庫なのだろう。
だがこの日は南東の風が強く、波立っており、湖の中が確認できない。
白い湖岸
湖岸の波打ち際の石が、一様に白くなった浜。
カワウのフンとみられ、やはり魚はたくさんいるんじゃないか。
しかし魚は見えず。
もしかしてここで網を打ては捕れるのかもと思って一投するも、何も入らない。
やはり網を打つときは、湖中に魚が見えていないと厳しい。
半島内の開けた谷
奥琵琶湖の半島の山は500メートル以上あって結構険しく、所々に開けた谷があり、田が開かれている。
森に囲まれ、小さな流れがある。
風がきついので、風裏にあたる湾の西側の湖岸に回ったら少し波が穏やかだった。
流れ込み付近
小川が流れ込む湾の中の小湾は、魚類の産卵や稚魚をはぐくむには好適地だと思われた。
でも泥底でコアユが好む場所とはすこしちがうような。
それにしても奥琵琶湖は、山中の湖のような趣で、ずいぶん風光明媚だ。
途中からコアユ探索は半分あきらめたような形となった。
かまぼこ型の小屋
小屋の形も湖南地域とは違う。積雪への対応だろうか。
咲き誇るウツギ
斜面には白いウツギの花が満開。
緑の山
山全体から緑が盛り上がっている。きれいだな。
しかしどこにも、魚が捕れそうな好適地を見いだせない。
沖にはコアユがびっしりといるかもしれないのだが、湖岸にまで押し寄せるかもというのは幻想だった。
午後から雨の予報を受け、昼には退散。
帰宅後の夕方には雷雨となった。
ほんとうはこの雨が上がってから訪れれば、より詳しくわかるわけなのだが、天候のいい日を選んで行くことができないのでしょうがない。
初夏の晴れた日が続くと、川に水がなくなりコアユが捕れず悶々と過ごす時期がある。
そういう時は、無理して魚を捕るよりも、別のことをやったほうがいいんじゃないかとも思ったりした。
きょうは風が強くてたまたまだめだっただけという可能性もあるので、結論を出すのは早いような気もした。