2021年03月27日

小塩山

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小塩山(パラボラアンテナがあるところ)午前9時半ごろ

小塩山(642メートル)に登った。
阪急東向日からバスで、「灰方」まで乗り、そこからふもとを歩いた。
スマホから「国土地理院地形図」をみると、灰方町で海抜73メートルの三角点があり、570メートル近くの高低差に。
これは筆者が「低山」とする高低差300メートル程度をだいぶ超えているから、ちょっとハードだ。

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大原野

東向日駅は向日市だが、そこを西進すると、京都市西京区の大原野の田園が広がる。
左京区にも大原があるが、西京にも大原野があり、岩倉川が流れている。
西京の大原野のほうが、丘がなだらかで空が開けている。
この日は風もなくて、春霞がかかって、のどかさがきわだっている。

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山沿いの集落

石作という集落を抜け、いよいよ坂を上がっていく。
このあたりで海抜180メートルくらい。約2キロ歩いて、100メートルのぼった。
3月末だが、もう桜が咲いていて、まるで桃源郷のように見える里の景色。

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山道

山道に入る。
急坂で息が切れるのはいつもの通り。
この日はしかも、杖を忘れてしまうという失態をおかす。
とにかくゆっくりと、足裏全体に体重を乗せて一歩一歩進むことを心掛けた。

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「結界」の石碑

舗装道路にいったん出ると、「結界」が出現。
お堂のへんで海抜250メートル。
道路は工事をやっており車両通行止めとなっていた。
不動明王像がある。
だいぶすり減って、はんてんがかけられている。

不動明王DSCN7603.jpg
不動明王

ここから上の山は、人間の世界ではないのか。
自然と信仰とが根深く絡まり合う京都近郊の山々。
登山の無事を祈って賽銭を置いた。

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沢がある

お堂から自然歩道に入り、山の斜面沿いを斜めに上がっていく。
沢があった。流れる水を写真に撮る。


金蔵寺DSC_8121.jpg
金蔵寺の山門



不動からの坂は、それなりに傾斜していたが、金蔵寺まで着いて安堵。
山門で、330メートル。低山めぐりでは、だいたいこの辺の高さまでだろう。
しかし今回は、ここで行程の半分なのだった。
おにぎりを一つ食べ、水をすこし飲む。

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山頂への道

さあここからが山頂への道だ。
金蔵寺の境内もけっこう高低差があって、ふたたび登山道に入るときには海抜370メートルに。
残り270メートルくらいと、まだまだあるが、この先がいちばんきつい区間だ。

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海抜450メートルで、いったん平らな道に

金蔵寺から先がいちばんしんどく、道も足場がよくなくたいへんだった。
しかし、海抜450メートルに達したとき、山の傾斜がいったんなくなり、平らな道がしばらく続いてこれは楽だった。
杉の木立の中を北へと歩き、東側は急な斜面となっているので京都の町が見えるかと思ったが視界は広がらない。
南春日町からの登山道と交わり、こんどは北西に向けて頂上を目指すがもはや坂はそんなにきつくない。

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パラボラアンテナ出現

そして山頂付近となり、パラボラアンテナが林立。
もう頂上だ。
いやー、最初はどうなるかと不安だったが、ぶじ着いたこと安堵。
だいぶ休みながらゆっくり歩いたため、ちょうど正午となった。
残りのおにぎり、サンドイッチを食す。

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淳和天皇陵

山の上に天皇陵がある。
平安時代初めごろの淳和天皇は、じぶんの陵墓はつくらず、遺骨は砕いて灰にして散骨せよと言い残した。
その灰をこの小塩山からまいて、灰が降ったのがさきほど登山をスタートした「灰方」であったという。
この陵墓はのちに築かれたという。

カタクリの花DSC_8144 .jpg
カタクリの花

小塩山の山頂付近では4月、カタクリが咲くという。
群生地が自然保護の市民団体によって守られているが、群生地以外の道沿いにも、こうして咲いているのを見ることができた。
そして、カタクリの花にはギフチョウもくるというが、これはめったに見ることができないという。

山頂も、きょうは風が弱く、温暖で、良い登山日和。
カタクリを観たりしてけっこう長い時間をすごし、ほんとうは花の寺などを経由するはずが、一目散にもと来た道を下りた。
灰方で、帰りの阪急バスがタイミングよく来て、東向日に4時ごろに着いた。











posted by 進 敏朗 at 00:00| Comment(0) | 低山めぐり | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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