2020年08月27日

コウホネを採る

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第4次メダカ池のミズアオイ

メダカ池でミズアオイが多数咲いている。
植え付けて4シーズン目で、年々増えて今季は群落という感じになってきた。
全国的に絶滅が危惧されているが、池では特に何も手を掛けなくても池底から発芽して花を咲かせる。
たくさん生える場所では当たり前に見えるような環境が、じつは得難いものであることを物語っているのかも。
ミズアオイの生えているメダカ池では地下水がわずかずつだが途切れずに注ぎ込み、農薬はいっさい入ってこない。それだけでだいぶ違うのかもしれない。

8月から9月にかけては、川で水草の花がよく見られる。
水路の水草観察。これは水辺に恵まれた滋賀県南部で味わえる楽しみだ。

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用水路のコウホネ

野洲市内の3面張り用水路でコウホネ(河骨)の群落がみられる。
きょう環境省のレッドデータで知ったが、コウホネは滋賀県でも準絶滅危惧種であるという。
在来植物だから滋賀では特に珍しくはないだろうと思っていたがそういうものでもないらしい。

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繁茂するコウホネ

しかし、訪れた用水路や近くの川では、数百メートルにわたってコウホネが繁茂していて、これを見る限りすぐには絶滅という事態にはなりそうにない感じだった。
用水路は、田んぼからの水を琵琶湖に流す排水路で、栄養分の多い水が流れている。
日照り続きというのにほ場整備の完成した田んぼには豊富に水が注がれ、排水路には水が勢いよく注がれている。

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水面の葉と水中の葉

先日、草津の水生植物公園でコウホネの展示を見て、コウホネには水面に出ている葉っぱのほかに、水中の葉っぱもあって、水中の葉っぱは柔らかく波打ってひらひらしていることを知った。
用水路の上から眺めると、たしかに2種類の葉っぱがある。
黄色い花が咲いているのは、こんもりと葉っぱが繁っている所には少なく、水中葉のところに多い。
1秒間に数十センチの流れがあり、水中葉がひらひらと揺れている。

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コウホネの花

コウホネの黄色い花は小さめだが目立って、存在感がある。
濃緑の葉ともマッチしている。
コウホネを、畳一畳分の広さもないわがメダカ池に植えようものなら、あっというまにあふれかえってしまうだろうと思っていたが、先日、水生植物公園での展示を見ていたところ、小さめの鉢に収まっていて、一株だけなら案外コンパクトに育てられるのだなと思い、これを採取してみることにした。

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水路に降りて撮影

それで用水路に降りて採取できそうな場所を探すが、たいていは、浅いといっても30センチくらいは水深があって、しかも、棒を差してみると数十センチほどめり込んだ。うっかり踏み込もうものなら、足がめり込んで抜けなくなってしまいそうだ。

流れの緩い川に厚くたまった泥は、そのままにしておくと川を浅くして洪水を引き起こしてしまうから、定期的に浚渫が必要だろう。三面張り水路で重機を使えば浚渫は難しくないだろう。
するとコウホネの生息地は狭まってしまうことになるだろう。

どこか泥と格闘せずに降りられる場所はないかと探し回ったところ、水深がさらに浅く、3面張り用水路で底面が「田」の形にコンクリートが組んである場所があり、足をめり込ませずに降りることができた。

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コウホネを抜き取る

株を引っ張ると太い根っこが途中から切れる。
手で持てるほどの大きさで、これなら小さい鉢にも収まりそう。

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名前の由来となった白い根っこ

白い根っこは、たしかに骨のようにも見える。
コウホネという響き、かわいらしさはないが、昔から日本で人と関わり合ってきたのだなと感じさせる。

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バケツに入れ持ち帰る

3株を抜いて、これを川の水で洗い、持ち帰る。
いま池には買ったスイレンがあるが、これを植え替えてコウホネとミズアオイ、トチカガミ、ショウブの組み合わせにしようと。

コウホネ、あらためて生息場所を観察すると、生えていたのは水路の流れがある場所だった。果たして池で「池骨」(?)として生育することはできるのだろうか。
posted by 進 敏朗 at 00:53| Comment(0) | 水生動植物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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