海のきらめき(13日撮影)
12日の昼ごろから帰省した。
新型コロナ対策のため、帰省をどうするかよく話し合ってと知事も呼びかけている。どうしようかと思ったが、車で行き来し、実家には戻らず、空家となっている祖母の家のほうで、墓のことやお盆のもろもろのため、三日間だけこの家の主となって、ひとりで過ごすことにする。
空家にも届いたマスク
魚屋で魚を買ってからたどり着いた。
祖母の家には母がおり、窓をあけて、距離をたもった上マスクをして話す。
小アジを開く
滞在日数は長くないし、お盆なので釣りはやらず、鮮魚店でアジを買った。
釣りのエサ代くらいのお金で買える。
スーパーで白イカの刺身も。イカは今年、やや高いみたい。
中くらいのは塩焼きに、小さいのは背開きにして干物をつくることにする。
晩ごはん
昔の民宿のような晩ご飯となった。
ここには、いぎすが写っていないが、海藻を原料にした寒天状の健康食品、いぎすもスライス。
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海の様子
明けて13日。
曇ったり晴れたり、瞬間的に雨もぱらつく。
怠惰に午前9時起床。
コーヒーと白バラ牛乳を飲んだ後、裏庭の草取りをする。すぐに汗と息切れと腰だるさで、11時半の町歌が鳴るまでに、目標の7割くらいを刈った。まあまあだ。
とにかく、ふだん誰も住んでいないので、お化け屋敷にならないように気を付けないといけない。
砂上に花咲く(ハマナデシコ)
そこから海パンに着替え、テレビをつけたまま歩いて浜に行く。
海水浴場は閉鎖されていて、人はほとんどいない。海水浴場がやっていても、人は少ない浜だ。
筆者は毎年、泳いでいるのはブイの外。
まずは足をひたし、徐々に腰まで、肩までと浸かる。いちばん緊張する瞬間だ。
今年の浜は浅くて、歩いたまま沖の沈みテトラのところまで行けた。
ダンダラ(イシダイ幼魚)がいる
海藻がはえたブロックの上には、地元でダンダラと呼ぶイシダイ幼魚が何匹かいる。
目が合う
好奇心が旺盛な魚で、こちらに近づいてくるやつがいる。
正面から見ると割と薄っぺらい。
カゴカキダイ
チョウチョウウオの仲間、カゴカキダイもいる。
鮮やかさで日本海の磯では浮いた存在に見えるが、昔からこいつはいた。
単独で行動する魚のようだ。
正面からみたカゴカキダイ
正面から見ると、黄色と黒の模様がひし形になっている。
鬼太郎のちゃんちゃんこを思わせる配色。
日が差した海の色
最初は曇っててなんだか重たい色だった海に日が差して、明るい感じになった。
潮は西から東に流れていて、海に入った地点からだいぶ東に上陸した。
海の色
自分の足を撮るとこんな感じでガラスの色を思わせる。
海に体を浸す体験。琵琶湖もいいが、波、潮、砂、、と、海はやっぱり違った場所だ。
チヌ
こんどは突堤の先で泳いだ。
捨て石周りに20センチ級のチヌ。
水中眼鏡で見ると実物より大きく見えるが、となりのイシダイ幼魚の大きさからするとそんなものだろう。
波もあって、シュノーケルから入って来た海水を思わずごくり。
何回か潜水と浮上を繰り返して疲れたので、海から上がる。
浜から戻ったらまだ1時間ちょっとしかたっていない。
歩いてすぐ戻れるのだ。
玄関先のシャワーで砂を落としてから。家とブロック塀の狭い間を進み、勝手口から風呂場に直行だ。
開放的な昭和の住宅よ。
青い海と赤い甍
昼寝してから、お盆行事に取りかかる。
まずは寺に行き、お供え物をする。父母がこの日までに供えていた花の水を換える。
高台の墓からは寺の三角屋根の向こうに青い海。
おだんごづくり
そして家に戻り、おだんご作りをする。
買ってきただんごの粉(250グラム入り)を半分だけ使う。
あきれたことに、台所の棚を見ると過去3年分くらいのだんご粉が出てきた。いつも、その都度買うが、残った粉を捨てきれずに残していたのだ。
なすときゅうりで動物もつくる
家から持参したなすと、買ったきゅうりで動物をつくる。
なすは牛、きゅうりは馬で、先祖を迎えるときは速い馬、送る時はゆっくりした牛で、との思いを込めているのという。
このだんごづくりや動物づくり、昨年この場所で、京都から帰省していた叔母から習ったのだった。
夕暮れの町
さあだいぶ日も暮れてきた。
そろそろ、迎え火をたくのによい時間帯だ。
折った苧殻に火をつける
玄関先に、苧殻(おがら)を折ったものを重ね、これに火をつける。
迎え火
最初はなかなか燃えないが、温度が上昇してくると、一気に燃え広がった。
この火をみて、先祖が帰って来るのだという。
だからまあ、夕方までに海で泳いだりするのはセーフ、と思っている。
浜の夕暮れ
浜に出て太陽が沈んでいくのを眺めた。
雲が赤く照らされて雄大な夕景。
先祖が帰って来たんだなと思わせるような。
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晴れ渡った大山
明けて15日、もう滞在の最終日。
大山が晴れ渡り、山の後ろ(南側)に雲が立ち上っている。
これは南風で、フェーン現象が起きているようだ。
こういう日の海は、風が強いがさざ波が立つだけで白波が立たない。
午前中はのんびりして、午後は洗濯や掃除、片付けに追われた。
店を回って、空家で使う新しいサンダルやスリッパ、ティッシュやキッチンペーパーなどを買う。
またいつ来ても、使える家にしときたい。
アジの干物取り込み
アジの干物は、最初作ったやつが塩辛かったので、つぎはみりんをまぜて作った。
(しかし帰って食べたら、ちょっと干しすぎだったか身がパサパサしていた)
まだまだ経験不足。これから上手になりたい。
たいたご飯が1日以上もたって残ってしまった。
それらは橋の上から、川のコイにあげて処理するのだった。アジアの水辺よ。
水平線がはっきり見える
風はけっこうあるのに白波が立たず、水平線がはっきり見える。
午後はゆっくりと過ぎていくが、やがて夕方近く、日が傾きかけ、出発の時間となる。
2泊の滞在は、あまりに短いものだった。
しぶしぶといった感じで、帰路につく。
だがまあ、今年の夏も、ここで過ごせてよかった。