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2020年08月07日

姉川の中流

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伊吹山を背後にのぞむ姉川の流れ(午後2時半ごろ)

猛暑のなか姉川を訪れた。
滋賀最高峰の伊吹山(1377メートル)が背後にそびえて雄大な景色。
豊富な流れに、友釣りの人が竿を出している。
最近、薄濁りの野洲川を見ただけに、同じ県内の川かと思うくらい水が澄んでいて冷たさもある。

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姉川の鮎

魚がたくさんいるだろうと思ったが、網を打つと意外と1匹だけ入った。
スマートなかたちの鮎だ。
友釣りの人を見ると、ちょうど釣り上げたところで、魚はいなくはないみたい。
しかし、網にはあまり入らず、流れが速くて網が流され、尖った石に引っ掛かり小破も食らう羽目に。

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白い石灰岩が多い河原。さすが伊吹山のふもと


網が流されないような緩い場所を探そうと下流に移った。

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よさげな瀬だが

網を打ったらよさそうに見える瀬がある。
たくさん捕れる湖東の犬上川よりも川幅が広くて水量もある。

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細い鮎

たぶん微笑みを浮かべて網を投げた。
しかし何回やっても、魚の形をしたものが入らない。
そうであったか、、、とついに得心する。

この日、訪れたのは中流の、河口から10キロ以上の地点。
姉川では河口付近と、数キロさかのぼった地点の2カ所で定置漁法「やな」が設置されている。今回訪れたのはそれらより上流で、漁協管轄区域よりは下流の場所だった。

やなが2カ所もあって川をふさいでいるから、普通に考えると魚は少ない。
ただ、増水時には治水上の理由で取り外しもされるだろうし、設置日以前に魚が遡上することもあるだろう。いろいろとやなを魚が突破する「抜け道」は考えられる。
そこでじっさいどれくらいの魚がいるのかを今回知りたかったが、答えは「ほとんどいなくなる」のようだった。

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長い穂のビロードモウズイカの花

考えてみると、かりにやなというものが8割の魚を捕るとしたら、第一のやなを突破できた魚が2割で、第2のやなではその8割が捕られ、上流に行けるやつは当初の4%しかいないということになる。これが捕獲率9割だったら、残った1割の魚のほとんどが第二やなで捕られるので、1%しか上流に行けない、というたいへんな難関になってしまうのだ。

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ダキバアレチハナガサ(抱葉荒地花笠)

だがそれはきょうの成果をもとにこしらえた理屈にすぎない。鮎がどういうときにやなを抜けていくのかや、やな操業のルール等実際のところを知らないので、もしかすると何かの折には群れが上流まで遡上、ということはあるのかもわからない。
なのだけれども、きょう川に入ってみた感じからは、あまり魚がいないという以上のものを得られなかった。

やながひとつもない湖南の大河、野洲川より、やな二カ所を乗り越えた姉川中流のほうがまだ魚が多いんじゃないかと思っての訪問だったが、川の魚影の濃さの「南北格差」はそこまでではなく、湖北の大河、姉川への過大な期待は是正された。

天野川での鮎捕り

帰りがけ、天野川に立ち寄り、やなが1か所の川では、上流にも鮎がいることを確認。

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細い鮎

ぜんたいに魚体が細い。
尾びれが大きくて切れ込んでいるのもいる。野洲川ではいなかった。速い流水に対応しているのかもしれない。
夏の川探索は、期待とはちがった結果に終わった。
まあでも、あの川のあの場所はああなっていたのかと知れてよかった。

posted by 進 敏朗 at 00:41 | 漁撈活動記

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