2019年06月04日

平池のカキツバタ

DSC_9144.JPG
赤坂山付近からの眺め(午前11時ごろ)

高島市内の平池にあるカキツバタ群落を見に行く。
平地ではカキツバタの見ごろは5月上旬の連休ごろだが、標高の高い平池では、5月下旬から6月初旬にかけてが見ごろという。

4月3日に訪れた酒波寺の前を通り、車で急カーブの山道を上がる。
3月の枯野は緑にかわり、うっすら伊吹山遠望。

DSC_9146.JPG
コアジサイ

平池は標高約500メートルの高原にある。
国土地理院の地図を見ると、水面の高さは488メートルか。琵琶湖より約400メートル高い。
隆起した山が動きを止めちゃったのか、山あいの谷に土砂がたまる現象が起きて、平たい湿地ができた。

地図を見ると、平池は、東北から西南にむかって細い形で、西南に水の出口がある。
形や水の出る方角、よく見ると琵琶湖に似ている。
周囲の山が東北から西南に向けて連なっているから、形が似ているのも単なる偶然ではないだろう。

平池には1万本といわれるカキツバタの群落があるという。

DSC_9158.JPG
境界

池の真ん前まで車で行けるらしいが、家族旅行村の駐車場に停めて歩き10分。

酒波寺と、若狭の闇見神社の行先を示す杭が立っていた。
ここは福井県境に近いが、でも県境から滋賀県側に数キロ入った地。この湿地が境界となったのだろうか。
闇見神社。ミステリアスな神域を想像。どんなところなんだろう。

DSC_9148.JPG
池が見えてきた

木立のむこうから池が見えてきた。

DSC_9178.JPG
池全景

池に着いた。
これは池東側から見た景色。
カキツバタ群落が浮島のようになっている。

DSC_9171.JPG
池とカキツバタ群落

バズーカ砲のような望遠レンズを三脚に立てた愛好家が並ぶ。
早朝の、風が弱くて波が立たない時間帯から、撮影に訪れているという。
昼が近づくと、どうしても風が吹くから、水面への映り込みが撮れなくなってしまうというのだ。

DSC_9162.JPG
流れ込みと魚の群れ

池を見ると、そこに魚がいるのかが気になってしまうが、池への山からの流れ込みがあって、
アブラハヤらしき黒くて10センチくらいの細く直線的な動きをする魚が群れている。
けっこういる。こんな山の池にもいるもんだなと眺めた。
DSC_9167.JPG
水面への映り込み

望遠レンズを持たないため、花の形状をつぶさに撮ることはできないが、こうして水面に
映りこむ情景は撮れたのだった。

これはアブラハヤにとっても楽園の池ではないだろうか。

DSC_9159.JPG
黄色いフキのような花

手前には、フキの花のような黄色い花が群生しているが、カメラを構えているおじさんにこの花はなんですかと尋ねたら、「なんやったっけ」とのことだった。

DSC_9176.JPG
トリカブト群落

そのかわりに、背後の杉林に群生する、切れ込みの深いまっすぐに直立する草はトリカブトやと教えてもらった。
もうすこし何日かしたら、紫色の花が咲くのだそうだ。根は猛毒だが、花は美しいという。。

DSC_9190.JPG
水がない淡海湖

その後、平池の西方約1キロにあるダム湖、淡海湖(処女湖)を訪れたが、工事中で水がない。
湖の傍らに塔がたっていて、そこらに放水用のトンネルがあると思っているが、水がないから、灌漑用水を送ることはできないだろう。
淡海湖には、タンカイザリガニという生物がすんでいると図鑑でみたけど、どうなっただろう。
湖自体が人造湖で、タンカイザリガニも移入生物だから、困らないといえば困らない。
あとで調べると、北海道のウチダザリガニと同種であるそうだ。

DSC_9193.JPG
下流には水が出ている

帰る途中、淡海湖からの導水路となる酒波谷には、わりと豊富な水が滝となって流れていた。
ダムからの水がなくても、けっこう森から水が得られるのだろうか。だとしたら森ってすごいなと思った。
初夏の空と池のきらめきを堪能した。

DSC_9199.JPG
<おまけ>ビワがとれた








posted by 進 敏朗 at 00:00| Comment(0) | 河辺の叙景 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。