2019年01月08日

貝殻を訪ねて2019

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海岸への階段(午前11時半ごろ)

年1回の、貝拾い行を三重県・志摩へ挙行。

大王崎の北にある浜まで約3時間。
1月、いつもいい天気だ。

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静かな浜

この数年、水辺のオフシーズンとなる冬場の楽しみとして貝拾いを行っているが、はかばかしい成果が出ない。
一昨年は鳥羽から島に渡ったが、ほとんど何も貝が落ちていなかった。
まあ海辺の風景を見てのんびりするのが目的だから結果にこだわらない。
そう言い聞かせてはきたものの、あまりに乏しかったら再考せざるをえない。

「市後浜」におりると浜の砂は上の写真のようにちょっと黄色みを帯びた白色だ。

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砂の上を見る

砂の上を見ると、このように小さな貝が点在している。
これらを拾って歩くが、同じ種類のやつはいくつもあり、ある程度拾うと、種類数が増えなくなる。

赤い色をした二枚貝でとげのはえたウミギクガイが多い。

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タカラガイ

タカラガイもたまに見られる。
黒潮洗う太平洋だから、こうした南洋を連想させる貝がたくさん落ちていてほしいが、思ったほどは見つからなかった。

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岩の上に生えた木

貝をたどって海岸線を南に歩くと、黒い岩が浜から突き出している。
木がけっこう太い幹となっていてたくましい。
岩はごつごつして硬いが、割れ目があって指を差し込むと、いとも簡単にぼろっと欠ける。岩の割れ目に根を伸ばしているのか。

それにしても砂は白いのに、岩は黒くて色調がまるで違う。

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黒い岩に吹きだまった白い砂

この岩からできた砂なら、もっと黒っぽい浜になるだろう。
砂をどこかよそから持ってきたのかとも思ったが、それにしてはそんな有名な海水浴場でもないし、そこまでするかなと思われた。

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崩れた岬の上のほうの岩が白っぽく、下部は黒っぽい。

浜の北側の岬の斜面が崩れていて、あらわになった岩をみると薄黄色っぽくて浜の砂と同じ色をしていた。
しかし下半分は黒っぽくて、それがほぼ平行に続いていた。

これは白と黒の別の岩石の層であるように見えた。

これは以前、松坂市月出で見た中央構造線の露頭を思わせた(2016年10月20日記事「中央構造線の露頭」参照)。
黒いもろもろとした岩の質感も、あの場所の黒い岩と同じような感じだった。
あのうす黄色い岩は風化しやすくて、このような細かい砂粒の浜になったのだろうか。

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国府白浜

さらに北側の国府白浜は、もっと砂が細かく滑らかで色も白っぽかった。
数キロの距離で浜の質感が変わって不思議だなと思った。

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海辺のバス停付近、なごみのガーデン

とまあのんびりして穏やかな冬の昼間を過ごした。

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本日の成果

いつもながら、たいした成果はあがっていないが、こうして紙の上に並べてみるとそれなりに見える。

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シラネタケガイ

この細長い巻貝はシラネタケガイというタケノコガイ科の貝であるようだった。
房総半島以南の、水深20〜60メートルにすむと図鑑にある。
これは初めて拾ったのでうれしい。

こういう細かな貝を集めるには、砂ごと持ち帰ってふるいわける方法もあるようだが、そんなことをしたら環境破壊につながりかねないので、やっぱり一つ一つ拾うのがいちばんだ。


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(おまけ)悪魔の顔? の巻貝





posted by 進 敏朗 at 00:00| Comment(0) | 貝拾い記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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