百済寺の庭園
湖東三山のひとつ百済寺(ひゃくさいじ)で紅葉を見物した。
混雑を避けようと、車で約50分。八日市インターを出ると、ほとんど一本道のような感じで朝9時過ぎに着いた。
寺の手前にふなずし製造所があり庭に重石を乗せた桶が並んでいた。なぜ琵琶湖から離れた谷間でふなずし製造を、と不思議に思ったが何か理由があるに違いない。
やや曇りがちの天気。
まだ時期は早くて青い葉が8割くらいだったが、庭園のまわりは色づいていた。松の緑とのコントラストが鮮やかだった。
池のほとりの水草
百済寺は聖徳太子の創建とされ。平安時代から中世にかけて興隆。室町時代には塔頭三百余坊、湖東の小叡山と称された。しかし、火災や戦乱、そして信長の焼き討ちにあいほとんどが灰燼に帰し、石垣は安土城に流用されたのだという。
江戸時代に入り復興した。本尊の十一面観音(秘仏)など奈良時代の古仏がわずかに数体伝えられているという。
庭園上部からの眺め
庭園は奥に進むと、裏山を上がることができ、太郎坊宮がある台形をした箕作山(みつくりやま)や、向こうに比叡山が見える。
さらに石段を登ると本堂(重文)に到達する。観光客がゴーンゴーンとひっきりなしに鐘を突いている。いい音だが少々ペースダウンしてほしい。
本来の本堂はさらに山の上にあったことが案内図に描かれており、そこに至ると思われる石段もあった。
苔
ふだん山のほうには行かないが、こうして紅葉の時期に訪れてみるものも風情があった。