2017年03月21日

シラウオすくい

春の彼岸である昨日、鳥取県に戻り、昨秋の地震で内壁が一部崩落した空き家となっている浜辺の旧祖母宅を修理。

明けて、この日は雨模様で北風が吹き、気温が上がらない。行楽には向いていない天気だ。

北風吹きすさぶ東郷池.jpg
北風吹きすさぶ東郷池

3月の風が強い日は、東郷池でシラウオが捕れると聞く。

帰り道、昼から訪れた。
西岸の足湯のあたりに来たが人が見当たらない。

東郷池の温泉玉子施設.jpg
野外温泉玉子づくり施設

湖畔から温泉がわき出る東郷池。
公園には足湯のほか温泉スタンドも。温泉玉子づくり施設では、誰かが卵をセット。約80度のお湯で、できあがるまで20〜30分かかるという。たもは備え付けのようだ。

四手網.jpg
四つ手網

南岸の「四つ手網」の場所に行く。この網小屋はシラウオすくいに使われたもので、この辺に接岸するのでは。見るとその脇で男性が2人、たもを持って腰に小型のクーラーボックスをつけ、シラウオ捕りにいそしんでいた。

「捕れますか?」と筆者が男性の1人にたずねると、「今日は波が強くて、なかなか捕れん」と男性は話した。

シラウオがいると、表面に見える。それをたもですくうが、こう波が強いと難しい。
「めくら打ち」でも捕れないことはないが効率は下がる。「群れが来ると、見えるから」。つい先日には2キロ捕った人もいるという「いい人情報」も。

要は群れが寄って来るか来ないかが分かれ目で、いないときはいくら頑張っても捕れない。いるときは捕れる。

それはまるで、春の湖東の川でのホンモロコ捕りを思い起こさせた。

梅花.jpg
桜色の地元梅品種「野花(のきょう)豊後」咲く

本日は厳しいかと思ったが、せっかく来たのでチャレンジ。

男性が持っていたのは釣竿の幹に直径が50センチもある透明な網でできた専門的なたもだったが、筆者が持っているのはどこの釣具屋でも売ってる普及品たも。

シラウオ.jpg
シラウオ捕獲

湖面に目を凝らすが魚らしきものは見えず。

仕方ないので岸近くの表層を、さっと掃くようにスピード重視ですくう動作をしていたら何回目かに、大量のユスリカの抜け殻にまじって、透明な魚体がぴちぴちと跳ねていた。

シラウオゲットだ。

透明で、寒天ゼリーみたいに見える。

それから続けざまに何匹かすくい上げる。

これはいいぞ、と思ったが、再び捕れなくなって岸沿いを歩いていくも捕れない。

すると向こう側からも、シラウオ捕りの人がたもを岸沿いに走らせながら近づいてくる。

岸近くのキンクロハジロ.jpg
岸近くのキンクロハジロ

人を嫌うはずのキンクロハジロが岸から離れず遊泳している。獲物となるシラウオがその辺にいるのかも。

たも一つで、手軽な魚捕りだなと思ったが、捕れないときはいくらやっても捕れない。雨も降る中、作業はハードなものとなった。

3匹とれた.jpg

そうこうしているうちに、3匹がいっぺんに入る。

しかし複数ゲットはこの日、これ1回だった。

30分くらいやったが、計10匹にとどまった。まだ捕りたいが帰る時間となった。

まあ今回は初めてということでシラウオ捕りの感触が味わえてよかった。次、やる機会があれば、もうちょっと粘ってみたい。

本日の成果.jpg
本日の成果

バケツに湖水と氷を入れて持ち帰ったが、やはり生かして持ち帰るのは難しかった。

シラウオ天.jpg
シラウオと菜の花天

少しでもボリューム感を出そうとてんぷらにした。10匹を家族で分けたのでわずかな取り分になったけど、あっさり味で春を感じた。


posted by 進 敏朗 at 20:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 山陰往還記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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