2017年01月20日
大洗海岸と涸沼(下)
鳥たち(たぶんスズメとツグミ)
午前8時すぎ、鹿島臨海鉄道で大洗からひと駅、涸沼(ひぬま)で降りた。
徒歩で北方向へ歩く。
ほどなくいろいろの鳥の鳴き声が聞こえてきた。
集落が途切れて田んぼの向こうにヨシ帯が広がる。
この集落の切れ方、湿地の始まり方が自然な感じだった。
カラフル波板
数分で湖岸に出た。
シジミ漁が繰り広げられていた
ラムサール条約登録湿地の涸沼。
そこでは、数人の漁師が胸まで水に浸かってのシジミ漁が繰り広げられていた。
琵琶湖でもシジミ漁はあるが、それは船の上から長い竿の先につけたまんがなどをつかってやるもので、直接水中に入って貝を探る漁は、見るからに大変そうだった。
鴨たち
さあ鳥がいろいろ見られると評判の涸沼。
漁師さんらの後方の湖上に鴨の群らしきものがあり、写真にとると、何種類かいるようだった。
胸の羽毛が白い鴨
カイツブリの鳴き声を聞き、水中にもぐったり出ててきたりを繰り返す鳥がいたから、あれがそうだろうと思って撮ってみると、頭の下半分が白いカイツブリだった。琵琶湖にはいないんじゃないか。
白いカイツブリ
最近、視力が弱っているので、カメラに撮って拡大してから初めてわかったのだった。
こうして東岸の一角を観察したが、数種類の鳥が見られた。
ただ撮影が素人すぎて、カメラを構えるまでに逃げられた鳥もいくつかあった。
ヨシの生える湖岸
涸沼の湖岸は高さ3メートルくらいの堤防で取り囲まれ、内側はブロックで護岸がしてあった。
これも、道路でないにかかわらずストリートビューで確認できた。これも徒歩でないと撮影できない。
大洗海岸といい涸沼といい、水戸地区のグーグル係員は張り切っているのか。
堤防の外にもヨシ帯が広がっているから、おそらく涸沼の範囲はもっと広かったんじゃないか。
また、涸沼には少ないが、湾曲した内側らへんにヨシ帯があった。
そこにはわずかながら砂浜があった。
シジミの殻
そこには多数のシジミの殻が落ちていた。涸沼は全国有数のシジミの産地という。
国土交通省によると広さは9.1平方キロで、鳥取県の東郷池(4.1平方キロ)の倍以上。
最も深いところで6.5メートル。
霞ヶ浦が淡水化されてしまったので、いまでは涸沼が関東で唯一の汽水湖という。
何気ない湖だがこのあたりでは貴重な存在みたいだ。
堤防の外側にあるヨシ帯と鳥居
早朝から訪れた大洗海岸と涸沼。
那珂川や、利根川の流れが大量の土砂を運んで長い砂浜をつくり、浅い海をせきとめて湖ができる。
海岸と潟湖をセットで見れたのが良かった。
水戸に戻り、水戸芸術館で開催中の石川直樹展を見る。ヒマラヤの山や太平洋の島々、台湾からサハリンまで連なる島々、富士山、等を取った写真の数々は、驚きの地が世界の彼方だけではなく身近な場所にも見出せることを教えてくれた。
道行く野鳥
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