2017年01月20日
大洗海岸と涸沼(上)
大洗海岸の夜明け
水戸に泊まり、5時55分発鹿島臨海鉄道の始発列車で大洗で下車。
鹿島臨海鉄道始発列車
6時13分着、駅前でタクシーを出してもらい約5分、1180円。
大洗海岸は鹿島灘の長い砂浜が岩場とぶつかる地点で景勝地。
どんな場所だろうと思っていたら意外と、なだらかな台地状の地形だった。
地図を見ていると、長大な鹿島灘の浜が岩場にぶちあたって終わる地点なので、さぞや急峻な断崖がそびえているのかと妄想していたが、案外マイルドな岩場だった。浜の背後に高さ30メートルくらいの高台があり神社がある。
高台から浜を見る
大洗の日の出は6時47分。
滋賀県よりは10数分早い。
水平線からの日の出を見たかったが、曇っており太陽は見えず残念。
まあでも冬の海が鉛色なのは山陰地方出身者にとってはデフォルト状態。
冷え込みが厳しくなく、風も弱かったので歩きにはよかった。
広がる太平洋。アンコウ潜む大海原よ。
石が転がる浜
グーグルのストリートビューでは、道路を外れて大洗の海岸までを見ることができる。
しかも大潮の干潮時を狙ったようでかなり岩場が露出した画像が広がる。
それで事前学習ができたんだけど、石が多くて不思議な浜だなと思っていた。
海岸に貝殻が落ちていないことが気になっていた。
実際に見る浜は、こぶし大の石か細かい砂に二分されていて、細かい石とかはない。これが不思議だった。
貝はやっぱり落ちていない。
漂着物全般がほとんど落ちていないので、地名のごとく、ここは洗い流される浜なのか。
突端
鳥居が立っている地点からしばらく歩いて北上し、陸地が最も出っ張っているんじゃないかと思われる岩場付近を見た。
すると波打ち際が、三角形になっていた。尖端のようだった。
貝が落ちていた地点
するとこの陸地の突端付近で、貝がまとまって落ちている場所があった。
それらは荒波に耐えられる頑丈な巻貝などだった。
北方の海に多いエッチュウバイの仲間もある。
全体に荒々しくて、あんまり持ち帰って飾りたいという気が起きなかった。
サンゴ
かと思ったら、サンゴも落ちていて、黒潮の影響を受ける海域でもあることを物語っていた。
カメノテ
岩にへばりついているカメノテも。
こんなものが岩から外れて漂着するくらいだから、波の強さは大抵ではないみたいだ。
岩の様子
鳥居付近の岩をしげしげと見た。
こぶし大の石が粟おこし状に固まった岩と、きめの細かい砂粘土の岩があって、どちらも堆積岩のようだった。
ということはこの付近はかつて、内湾だったり、河原だったりして、砂や泥、石がたまった場所だったみたいだ。それが隆起しつつ波に削られてできた地形のようだ。
調べると大洗海岸の岩は白亜紀の終わりか新生代第三紀はじめにかけてできたという。
北隣の那珂湊の海岸ではアンモナイトが出ることもあるという。
海底が隆起した地形のようだった。
大洗磯前神社の水
背後の台地にある大洗神社にのぼる。手洗いをする水は地下水だと掃除していた宮司さんから聞いた。そんなに冷たくなかった。台地から出る湧水は、2年半前に訪れた偕楽園の吐玉泉を思い起こさせた(2014年7月28日記事「偕楽園と千波湖」参照)。
駅に戻り、鹿島臨海鉄道をさらにひと駅進み涸沼(ひぬま)へ向かった。(続く)
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