2016年10月17日
石田川河口付近
石田川の下流(午後1時半ごろ)
夜から早朝にかけて滋賀県内でまとまった雨があった。
川にビワマスのぼってくるかもしれない。
それを見たくて川に行きたかった。どうせなら野洲川じゃなくて、湖東湖北の、遡上が多そうな川の光景が見てみたい。滝のある場所だとジャンプする姿が見られるので、天野川だと駅(北陸本線の坂田駅)から堰堤まで歩いて10分くらいなのでいいかもしれない。
しかし、もっと確実に見ようと思ったら、さらに北の川がいいんじゃないだろうか。
というわけで向かったのが高島の石田川。川の近くにコウノトリが飛来しているという話もあって、車で向かい1時間あまり後に到着。
冒頭の写真の右上に見える寺院の甍にコウノトリがいたという。
しかし今日は、コウノトリは見えない。
川も見るんだが、どうもビワマスが見えない。
散歩している女性から、「10日くらい前から、コウノトリが来ていたが、雨が降ったのでどこかに行ってしまったかもしれない」という。
コウノトリは地元でも人気で、みなさん「アンテナを張って」コウノトリを探しており、「あそこにいた」という情報をキャッチすると、即座に行動、見に行くのだといい人気のほどを知った。
しかし、周囲を見渡してみるが、見られなかった。
石田川河口付近
石田川の河口に近づくと、砂州に列をなす黒いカワウと白いサギ。
あたり一帯から干物のような臭気。産卵して死んだコアユが漂着し、放っているものと思われるが、この日は川が増水しているためか死骸は見られなかった。
サギ
これだけの鳥がいるのは、やはり魚が豊富で得やすいからだろう。
尾羽が丸いのでトンビではない何かの猛禽類
コウノトリは日本では1971年に絶滅したという。兵庫県豊岡市で、2005年から本格的に復活事業を初め、現在では同市ほか千葉県、福井県でも放鳥が行われ約100羽のコウノトリが日本の空を舞っているはずだという。
「兵庫県立コウノトリの郷公園」のHPにて学習した。
それにしても、まだ日本国内で放鳥されたコウノトリは100羽いるかどうかという数なのに、同HPでは北海道から九州まで、各地からの目撃画像が送られてきている。
大きいから目立つのに加えて、人里に近い水辺を住みかにしているのが大きいんじゃないだろうか。
ちなみに今回高島市内に飛来したのは福井県で放鳥されたものだという。
この石田川も、集落と川が隣り合っていて、散歩コースにはいい場所だ。
カワウ(手前)とトンビ
コウノトリがいなかったので、カワウ、サギ、トンビ、カラスという4大川で見られる鳥を観察。
トンビではない猛禽類も、あとで写真を確認したら、いたことが分かった。形がトンビよりもシャープに見える。まあたいていの鳥はトンビよりシャープだ。
肝心のビワマスはどうだろうと、もうちょっと上流の、川の段差があるところまで行って、しばらくじっと水面を見ていたがこれといった変化が見られず。
滞在1時間にして断念、帰った。
ビワマスは地元では「アメノイオ」と呼ばれ、雨が降るとのぼってくることが注目されてきた魚。
産卵期は今だから、このまとまった雨が降った次の日であるきょう、ビワマスはのぼってきていなければならないはずなんだが、目にすることができなかった。
10〜11月は採捕禁止なので、捕ることもないし見るのが目的なんだけどかなわなかった。
カラスウリ
いつもたいして成果があがらない筆者の素人釣りと同じで、一般論としてビワマスの産卵期は10〜11月ということは知っていても、じゃあその期間のどういう時期に、どこに行けば遡上する姿が見られるのかという個別具体的な情報がないので目的を達せられない。
なんだけどこれも次につながる一歩と思って引き上げた。
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