2016年09月17日
イカを逃す
谷及の浜(午前7時半ごろ)
アオリイカのシーズンがやってきた。
5時半発、7時に若狭湾の谷及(たんぎょ)の浜に着く。
今回は餌木を2つ、新調して、何年も前に購入したエギングロッドも持ってきた。
ボートからの餌木で成果がまったくない。餌木をどのように操れば良いのかがつかめずにいた。
でも今は9月のハイシーズンだから、釣り方が少々まずくても、期待できるのではないか。
本日は土曜日のため、海には筆者ほかイカ狙いとみられるボート数隻。
とはいえいきなり餌木をやらず、サビキでから始めた。
まずはアジを確保し、それを泳がせておきたい。
しかしこの日はどういうわけか、いっこうにアジが掛からない。
魚自体が1匹も釣れない。サビキはいつも好んで使うケイムラではなくてピンクスキンだがそれが原因とも思えず。
南寄りの風が強く、ボートが錨を支点に弧を描くように振られ、位置が一定しない。
地形の特性で、風が入江を取り囲む山に巻かれて向きが変わるのが原因みたい。
そうなると海中に降ろした仕掛けが、右へ左へと絶えず横向きに流されコマセが散ってしまう。
地元のおばさんが「南風の時は釣れない」と言っておられたのはこのことか?
何十分かやって、外道が1匹だけ掛かった。
海況
こんどは浜から海に向かって右方の、北側の岩礁のボートが撤収したのを見て、そちらに入る。
餌木を投げていたが、何も掛からない。
餌木の箱には、4回しゃくって、沈降させるということが書いてあったが、そのようにしてもアタリがない。
餌木が水中でどうなっているのか、中々イメージできず。
自信のなさが餌木にも伝わっているのか?
アジ掛かる
岩礁でも駄目なので、沖テトラにもういちど戻る。
その時ふと、漕ぎ方を変えてみたら、オールを深く海中に刺さず、平泳ぎのように水平に水をかくほうが楽に漕げ、速力も出ることに気づいた。
あとでメーカーのページを確認すると、ゴムボートはそのように漕ぐよう書かれていた。
これまで我流で漕ぎまわっていたが、やっと正しい漕ぎ方を知ったのだった。
朝方の突風が、陽が昇ると弱まってきた。
ふつうは明け方が無風で日が昇ると風が強まるのに、この日は逆だった。こんな日もあるのか。
と、サビキにアジが、2匹掛かる。
掛かるときは瞬時にぱぱっと、2匹掛かるから不思議なものだ。
だけどアジが掛かったのはこの日、これだけだった。
頼むぞ
さっそくこれを糸に結んで海中に投ずる。
銀色にきらめく活きアジを見て、反応しないイカはいない。
やっぱり頼りになるのはリアル餌だろう。
これにイカが食いついたら、ヤエンを送り込むのだ。
これを遊泳させたまま餌木を投げ続けることしばし。
食われた
数十分後、さあどうなったかなと思って引いてみると反応がなくて、上げると尾だけ残してアジが食われる無残なことに。
餌木が無反応だからといって、イカがいないわけではなかったのだった。
こまめに様子を見るべきだったと後悔。
こうなると餌木で勝負しなければならない。
深いところを狙えばいいのかなと、やってみると海藻が刺さっている。
さらにはスピニングリールのガイドを上げないまま投げてしまって、糸が切れて餌木だけが飛んでいくという痛恨のミス。もういいかげん、こういった世界からは卒業しないと。
さあ餌木は残り1個になった。
いろいろとアクションを変えてみた末、エギングロッドをゆっくりめに竿一杯高く上げてゆっくり沈ませる。
10年以上の昔、波止で目撃した、餌木で次々とアオリイカをヒットさせていたおじさんの動きを思い起こしてみたのだった。
イカは、餌木が沈んでいくときに乗るのだという。
すると2回目で、重みがあって引きのような感じがする。根掛りじゃない。ついに…。
ぐっと竿を引きあげる。すると、餌木の結び方がまずかったのか、糸が切れてしまった。
心の中で「ガーン」という音が鳴る。
糸が切れた
穏やかになった海
きょうは2度、イカが食って来たのだったが、2度とも逃してしまった。
アジを食われたのは、まあ、イカに餌やりをしたようなものだから、もしかすると次に、釣れることがあるかもしれない。
しかし、餌木に乗ったイカがバレてしまった場合、おそらく餌木の針が刺さり、イカは傷ついて死んでしまうだろう。
その場合、死んだイカはフグやカニなんかの餌になるかもしれない。
しかし、餌木を2つも海のごみにしてしまって申し訳ない気分だ。
計2000円分が海の藻屑になってしまったことも痛恨。
浜に上がったらもう正午を回っていた。
ゴムボートを洗って乾かし、たたむ。
この浜では駐車場代を払うかわりに、水道が使えるので便利だ。
けっきょくきょうもイカが釣れなかった。
だけど今日は、やっと餌木のコツをつかんだような気がした。
エギングロッドは、ボート上では少々長く、扱いにくいから、それで今までは短い竿で餌木をやっていたんだけど、長めの竿のほうが飛ぶし、餌木を上下に動かしやすくて、餌木をやるならこの方がいいということが分かった。
アジの泳がせ釣りについても反省点があった。
この日はナイロン糸の5号を使っていたが、これだと浮力がありすぎ、活き餌のアジがなかなか沈みにくいようだった。
だから糸はもっと細いやつかPEとかにしたほうがいいのではないかと思った。
次に来る機会があれば釣れるはずだ。そんな期待感が生じた。
残念だったので、帰りに小浜に回り道し、おさかな市場でアジとアオリイカを買って帰った。
15〜18センチくらいの小アジ1キロ1200円のところを、半分にしてもらい600円で買ったら、25匹くらいあった。小さなアオリイカは300円だったが1杯しか残っていなかった。
900円分で食いきれないほどあった。
アジフライと南蛮漬、刺身を作った。
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