
ビワマス
守山市の農産物直売所「おうみんち」で、県漁連が開く月例の湖魚市を訪れた。
今月は、ビワマスが売られていた。
トロ箱に銀色の魚体が横たわっている。1キロ3000円。
昨年の6月、開かれていた同じ湖魚市では、1キロ2000円だったが、今年は漁獲が少なめということだった。
それでも、この価格でビワマスが並んでいることはあり得ないのだという。

こちらは琵琶湖産のアユ
ビワマスは琵琶湖の固有種のマスで、川の上流にいるアマゴの琵琶湖に降りて大きくなるやつで、琵琶湖の深いところにいるという。
5月ごろ、犬上川とかでコアユを捕ると、アマゴの小さいやつが混じっていることがあるが、今、考えるとそれはアマゴではなくて、川に降りる前のビワマスの稚魚なのかもしれない。

(参考)昨年4月、犬上川の下流で捕った魚
昨年、足踏みして買わずに帰ったのを後悔して訪れたのだった。
この日並んでいたやつは沖島の漁師さんが捕獲したものといい、大きなのでは指で計って50センチ以上あった(冒頭の写真)。聞くと2キロくらいはあるということだった。そうなると6000円もする。
小さ目のやつを1匹選んだ。重さは600グラム、1800円のところを1500円にまけてもらった。

購入したビワマス
持ち帰って計ると体長36センチ。
黒目が小さくて独特の表情。
これの半身分を刺身にした。

ビワマス刺身

残りの半身を、切り身にして塩焼き、頭や骨の周りの身、皮は吸い物にした。
軟骨分が多いのか包丁で簡単に頭を割ることができた。
刺身は、脂が濃厚で柔らかく、うまかった。
これは琵琶湖で最高級とされるのも無理はない。家族にも好評。
醤油皿に脂が浮く。
塩焼きも柔らかくて脂がきめ細かく甘みがあった。
サイズ的には、ちょっと薄い切り身になり、もうちょっと大きいやつを買えば満足だったがじゅうぶん楽しめた。1キロ以上あるやつだといい感じの塩焼きができるだろう。
滋賀県によれば、ビワマスは、毎年20トンから40トンくらいの漁獲があって、これは昔からあまり変わっていないという。
琵琶湖の深いところにすむため、岸近くにいる外来魚の影響をあまり受けないらしい。
最近は、カヌーなどを出してトローリングで狙う人もいる。許可制で、県によると昨シーズンは470台の割り当てに対し、700人以上の希望者がいたという。筆者はゴムボートを持っているが、ゴムボートで琵琶湖の沖合に出るのは危険すぎる。
というわけで、湖魚市はリーズナブルな値段でビワマスをゲットする貴重な機会なのだった。
食べれてよかった。