2016年05月03日

どじょうずし

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どじょうずし

栗東市大橋、三輪神社の春の例祭を訪れた。
どじょうのなれずしが供えられる祭りで、「どじょうずし祭り」とも呼ばれているそうだ。
国道8号線の釣具店上州屋の横道を入っていくと大橋の集落があって神社に出る。

午後1時から例祭が始まり、神主が祝詞をあげ、氏子の玉串奉納と、古式にのっとって進んだ。女の子が4人、畳が敷かれた拝殿で舞を奉納。

神事がおわり、いよいよどじょうずしが神前からおろされて振る舞われた。これが目当てだった。

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箸で取り分ける

丸い形に盛り付けられていて、東と西の当番がつくったものがひと盛りずつあって、表面をナマズのなれずしが覆っている。このナマズの下にどじょうがいる。
「どじょう、大きいのがある?」と地元の人が取り分けている。
順番が来て、用意してきたタッパーに詰めていき、一部をその場で食べた。

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どじょう

発酵したご飯の中にどじょうがたくさん入っており、それらをいただいた。
姿そのままのどじょうずしはこりこりと噛み応えがあって、タデ風味が濃厚。
酒が進みそうだ。

どじょうの里.jpg
どじょうの里

ところで地区内には、かつて材料のどじょうを捕っていたという川があって、今では看板が立って修景整備されていた。

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どじょう壁画

高校の美術部の生徒が、川に隣接する工場の壁に描いた絵が200メートルくらいにわたって続いていた。川は、流れのある部分が区切られていて、下流部100メートルくらいは、浅くて緩やか、泥底で、ちょっと泥濁りがして、どじょうがすむのによさげな環境のようだった。

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川の様子

川を見ると、ヒメタニシやカワニナの貝が多く、泥上に這った模様を描いていた。

どじょうは見ることができなかった。もしかすると泥にもぐっているかもしれない。

地区の人によると、今ではどじょうずしの材料となるドジョウやナマズは魚屋さんで購入しているという。

どじょうは家の近くの用水路でも時たま見かけることはあるけど、このどじょうずしの量をつくろうと思ったら、相当捕獲しないといけないだろう。でも昔は、水路や田んぼに、どじょうが大量にいたんじゃないかと思う。新幹線も名神も国道8号線もない時代の農村を想像した。

posted by 進 敏朗 at 23:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 湖魚食品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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