2015年10月10日
ベニズワイガニ
鳥取県の実家からカニが届いた。
カニは、11月に解禁となる松葉ガニ(ズワイガニ)ではなくてベニズワイだ。
ベニズワイの解禁は早くて、9月から捕り始める。
ベニズワイガニはズワイガニとよく似ていて外見はほとんど見分けがつかない。ゆでた状態で送られてくるので、ズワイガニでもベニズワイでも、外見は赤っぽい。細かく見れば、甲羅のエッジの形がちょっと違うとか、あるようだが、まあ同じようにしか見えない。
違いは、食べた時に歴然としていて、ベニズワイは、身があんまり入っていない。ズワイガニは、脚でも本体(?)でもみっちり身が入っているのに対して、ベニズワイは、半分くらいに身が縮んでいて、汁がたくさん出る。
鳥取県の生家では昔から、カニといえばたいていベニズワイだった。
ベニズワイのほうがズワイガニよりずっと安い。
ズワイガニやベニズワイガニは、日本海や、ロシアの海とかに生息していて、太平洋側では捕れないみたい。ベニズワイは、ズワイガニよりも深海にすんでいて、1000メートルから2000メートルの海底に、かごを沈めて捕獲するんだという。
昨年の農水省の統計によると、ベニズワイは1万7000トンの水揚げがあり、4000トンの水揚げがあるズワイガニの4倍の漁獲量がある。鳥取県のベニズワイの水揚げは4300トンで全体の4分の1を占め全国一。境港は、日本一のベニズワイ水揚げ港だ。ベニニズワイが入手しやすい地域に育っただけに、同カニに親しんで育ってきたのは必然だったかもしれない。ズワイガニに比べて鮮度が落ちやすく、遠くには出回らないものだったようだ。多くは缶詰とか、加工用に回されるという。
ラージサイズのカニが5杯、トロ箱に入っており、夜、家族で食べた。足の両端を折って、箸で中身を押し出して食べる。足の殻の中からは、なじみのある、甲羅の半分くらいの身が出てくる。味は、ズワイガニとさほど変わらない。サイズ自体が大きいから、そこそこの量の身が食べられる。
汁が多いので、服とか汚さないように注意が必要だ。ひとりで2杯くらい食べたが、これはズワイガニに換算すると1杯くらいになるだろう。日本海の深海の幸を堪能した。
食べた後の殻の量が、食べた身の量に比して膨大だ。カニの甲羅は、砕いて土に混ぜると発熱して高温になる。甲羅の質もズワイガニと変わらない。いい堆肥ができそうだ。
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