2014年11月24日

長命寺と「むべ」

むべ大看板.jpg
田園に現れた大看板

午後から長命寺にのぼる。
先日、琵琶湖岸から対岸の比叡山を眺め、視線を右のほうに移すと、湖岸沿いの向こうに尖った形をした山があり、地図で見ると長命寺山だと知った。山の形が印象的で、上からの眺望は良いのではないかと思い登ってみることにした。

長命寺はこの山腹にあり808段ある石段が有名という。

長命寺川.jpg
長命寺川と山

石段の登り口からは約2キロ離れた長命寺川沿いに車を止め、この辺を歩いて一周する計画。まずは長命寺川沿いを河口に向かって歩く。
長命寺川は琵琶湖と西の湖をつなぐ水路で、コイ釣り、フナ釣り、バス釣りの人が思い思いに釣りをしている。近年では、3月下旬くらいになるとホンモロコが産卵のため接岸し、釣れるのだという。
ホンモロコはここ数年回復傾向にあり、近い将来、南湖のほうまで戻ってきてくれれば、車でなくても自転車で釣りに行く「エコ釣行(エコツーリング=駄洒落)」ができる。

良型セタシジミ.jpg
立派な型のセタシジミ

長命寺港の入口に、佃煮屋さんがあった。海老豆のエビが、スーパーで売られているやつより格段に立派だったので、思わず買ってしまった(500円、税込)。ハス寿司がほしかったが品切れだった。「めずし(ハス寿司などのこと)は日持ちがしない」と店のお母さんは言っていた。ふなずしと違ってお米に漬けるのは数か月も要しないので、漁師さんが随時、塩切してお米に漬けるのだそうだ。

石段の入り口.jpg
ちょっと入るのが怖かった(実はこの入口よりも北に本道の入口がある)

石段の入り口を佃煮屋のお母さんに聞いて、いくとそこはちょっと不気味だった。
7月に訪れた茨城県の霞ヶ浦「モチモチの木」の愛宕神社を思い出した。
人がいないしおかしいなと思いつつも登って行ったら、途中で左のほうから別の石段が合流し、そちらには多数の人がのぼっていたのでそれが本道のようだった。

山門?.jpg
かわった形の門がある

石段は808段ということだが、おかげで何段上ったのかはわからなくなった。しかし、全部昇り切るのに15分もかからなかったように思う。

石段のようす.jpg
石段のようす

低山めぐりといいながら今回は、全部が石段だ。最初の100段でハアハアと息切れしておりゴール手前では何度か足も止めてしまった。しかし、短時間で決着するのが低山のよいところだ。石段1段が20センチとすると高低差は160メートルくらだろうか。

石段を登り切った.jpg
見えてきた伽藍

本堂と三重塔、鐘楼などがあり、昇って左に折れた奥には、鳥居があって大天狗太郎坊をまつる堂がある。
本堂は珍しい檜皮葺。紅葉がマッチしている。

檜皮葺本堂.jpg
檜皮葺の本堂(大きい建物)など

木彫の粋をこらしたお堂.jpg
木彫の技巧を凝らした太郎坊をまつるお堂

神秘の岩間.jpg
神秘の岩間

さて琵琶湖が見渡せるかなと思ったら、杉の木立が3本、目の前にあって、すっきりとではないが西南方向の眺望が得られた。本堂の前からではなくて、奥に行った権現堂前のほうが眺望がよかった。比叡山頂が見える。

木立から見える比叡山.jpg
琵琶湖と比叡山

長命寺は中世には比叡山の別院ということで勢力が大きかったという。琵琶湖の眺望がきくので、比叡山とともに琵琶湖を東西に挟む形で、湖上の水運ににらみを利かせていたことだろう。

ここからさらに奥の山へと縦走して下に降りるルートもあるのだが、もう午後3時を過ぎていたし迷ったらいけないので、もと来た道を下りて里を歩く。

「大嶋・奥津嶋神社」という名前が気になり入ってみると、そこで、田園に出現した大看板「むべ」の由来をはからずも知った。

むべ伝説.jpg
むべ伝説を説明する看板

「むべ」とはそういうことだったのか。それで寺にも「長命寺」と。謎が解けてカタルシス。きょうの周行にオチがついた格好。
家から車で30分くらいで来れる場所だが知らないことが多いと気づかされる。

神社では、地元の方々による池を現状復元して生き物を戻そうとする取り組みがなされていた。人工的に掘られたのではなくて自然のくぼ地のような池だった。庭のメダカ池を100倍くらいに拡大したような感じで、春の季節に訪れてみたくなった。

神社の池.jpg
神社の池

石垣の用水路.jpg
石垣で側壁が組まれた用水路

春になったら、ホンモロコ釣りがてら訪れてみるのもよさそうだ。

長命寺川の夕陽.jpg
長命寺川の夕暮れ(午後4時半ごろ)


posted by 進 敏朗 at 21:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 低山めぐり | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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