
庭園のような場所に円形の池があって水が湧き出している様子の油彩画。
明るい陽射しが庭を照らしてうきうきとした夏情緒。
そんな言葉が頭の中に浮かぶ。
夏の日に、池の水面を眺めたなあ、そんなことを思い出す。
そのいっぽうで水はなんだか底知れぬ深さをたたえ、水面には夏空が青々と映し出されている。
自然の中の水は雨とか、川の水、池の水などさまざまあるのだけど湧き水は、地中からわきあがってくるのでいつも特別な印象がある。見られる場所が割と限定されてるのもありがたみがある。
よく見かける湧き水の場所はペットボトルなどで水を汲みやすいように竹筒か塩ビパイプかを伝って滝のようにジャーっと流れ落ちている「名水」がほとんどだが、下から水が盛り上がって井戸枠からオーバーフローする水をとらえていて趣深い。
こういう池が庭にあったらなあ。
湧き水という「現象」だけなら、ポンプでくみ上げて再現することはできるだろうけど、天然の湧き水というものはいくら地面を掘っても、場所が悪かったら実現は困難だ。
自然のすごさは、装置の耐久性を超えたメンテナンスフリー的なところにあるんじゃないだろうか。
湧き水についていろいろ思いをめぐらした。
それというのも、庭、池、湧き水、と、なんだかこの絵の中にブログで書いてきたことが集約されているような感がしてきた。滋賀県民ならこの絵の構図に琵琶湖を連想せずにはいられないだろう。マザーレイク。
陸地の庭の地中から湧き出る水に、臨月を迎えた作家ならではの迫力を感じた。
身重なのに応対していただき感謝。
どうかご無事に出産を。
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福村真美展
11月23日まで、ギャラリーモーニング(京都市東山区中之町207、月曜休廊)
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ところで本ブログの記事がこれで300本となった。
2年10か月で、駄文をつらね300本に。
無料の制限容量に達しないので、まだまだ書けそう。
ブログの保守管理バックアップを依頼しておりここまでトラブル(突然ドメインが期限切れになってアクセス不能、など)に対処してもらえたのも心強い。
ブログ開設の相談やデザイン、管理、銀嶺堂(京都市左京区)お勧めです。