2014年09月15日

北向山岩屋十一面観音

瓜生川.jpg
瓜生川

滋賀県南部から東海道本線で、米原方面の新快速に乗り能登川へ。
琵琶湖を取り巻くように平野が広がる滋賀県。ここ能登川周辺では、内湖や水路、小川、低山、大川、湧水など、いろんな水辺が駅から数キロ以内に凝縮されている地形が気になっており、水辺ファンには好適地ではないだろうかと、駅の東口から周辺を歩く。

能登川駅の南側を流れる瓜生川は、五個荘の小盆地状の地形から水を集めて能登川に流れてくる。広いところで10メートルくらいあるんじゃないかと思われる川幅いっぱいに、水量が多くて流れが速い。誤って落ちたらひとたまりもないだろう。山の端から水が湧き出ているのかもしれない。
道路よりも3メートルくらい掘り下げられている。改修する前は、浸水しやすい場所だったようだ。
釣りをしている親子がおり、何を釣っているのか尋ねたら、草むらでつかまえたバッタを流してのカワムツ釣りだった。15センチもあって丸々としている。魚がバッタを食うときに水面に出てくるのでスリリングで趣がある。

ほどなく、猪子山(267メートル)に入る道があった。
ここはひとつ、山頂にあるという北向岩屋十一面観音までのぼってみることにする。能登川駅が標高92メートルということなので、高低差は180メートルもない。

鐘楼からの眺め.jpg
地福寺からの眺め

のぼり初めにお寺があった。能登川の町が見える。坂がけっこう急で、いい眺望だったので、もう引き返そうかと思ったほどだった。
本堂から登山道に入る脇に、山水を引き込んだ水路があった。

山水.jpg
流れる山水

この山沿いの旧家を昔、訪れたことがあったが、山水を生活用水に使っていたと聞いた。山の保水力によって一年中、枯れないんだそうである。この導水路の隣にも池の遺構が見られたが現在は使われていない。

ここからが本当の登山路だったのだが、全行程が石段とコンクリ舗装になっていて助かった。だが坂はけっこう急で、息が切れて汗だくになった。山頂では、なんと水道があって顔を洗えて助かった。

岩屋の観音.jpg
岩の下に安置されている石造の観音像

この猪子山には、東近江市のホームページによると、40基の古墳が確認できるという。北向岩屋十一面観音像は奈良時代に安置されたと伝えられている。山頂にこういう岩があるのは、やはり聖地ムード、修行ムードが高まるだろう。琵琶湖をのぞむ平野から屹立しているのも何か象徴的だ。

岩屋からの眺め.jpg
観音堂前からの眺め。空に猛禽類らしき鳥が

望遠レンズを手に空を狙っている数人の人がいた。ここはいろんな猛禽類が見られるスポットだという。隣の小屋には、ハチクマ、オオタカ、ノスリなど数種の猛禽類の写真が掲示されていた。
琵琶湖から北西の風が当たって上昇気流となり、鳥の通り道となる。猛禽類にとってはパワースポットなのかもしれない。それは山の霊力と言ったら言い過ぎだろうか。観音堂の前からの眺望写真を撮ったら、ぜんぜん気が付かなかったがちょうど上空の真ん中の位置に鳥が写った。

眺望は北西方向で、先ほどの瓜生川が伊庭内湖にそそぎ、その先に琵琶湖がある。全体にやや霞んでいる。

ここから先は、南東の繖(きぬがさ)山(432メートル)まで縦走もできるという。
山から下りるとだいたい1時間が経過していた。
再び里の中を歩く。

土の小川.jpg
土手の小川

周りの土地よりもやや低くなっている田んぼがあり、そこらへんはほ場整備がされておらず曲線のあぜだった。昔の河道の名残かもしれない。近づいてみると、なんと、筆者が子供の頃に見たような、三面張りでない土手の小川があった。1990年代までは残っていたかもしれない。3面張りでない小川は浅くて、これは大雨になったら隣の田んぼに流れるだろうと思われた。川の中を見ると、メダカやドジョウもいる。

ドジョウ.jpg
シマドジョウ

近くの大きな水路には、なんとフナが群れになって泳いでいる。

フナ.jpg
川底近くを群泳するフナ

水路で多いのはカワムツで、コイも最近は増えたが、フナはなかなか見られない。やや流れが速い川底に上流のほうを向いて群れている丸っぽい魚体にしばらく見入った。こういう水辺が残されていたなんて。

クズの花.jpg
愛知河辺のクズの花

一応愛知川まで歩き、能登川駅に引き返す。愛知川は近いようで遠かった。
広漠とした流れ。今年は結局愛知川でコアユが捕れなかった。どういうときに来れば捕れるのだろうか。川周辺の豊富な水辺を含めて、見どころの多い川だ。

愛知川本流.jpg
広漠とした愛知川

能登川駅ホームから.jpg
能登川駅ホームから見た北向岩屋十一面観音








posted by 進 敏朗 at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 低山めぐり | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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