2014年09月07日

水都と古生代の海(上)

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養老鉄道大垣駅の揖斐行き電車

東海道本線上り電車を乗り継いで岐阜県の大垣に行った。
米原で連絡がスムーズなら1時間少々で到着する。大垣は、滋賀から岐阜に入って3駅目だからけっこう近い。はずだったが時刻表をよく調べずに行ったら2時間くらいかかる。
さらには大垣駅で、美濃赤坂行の3番ホームが分からず、人が待っているからここだろうと思って東海道線ホームでぼんやりしていたら、そのホームの西端に止まっていた2両編成の電車が出発してしまう。

きょうは金生山と大垣北部の湧水を見るつもりでいた。
順序を変更し湧水のほうを先に見ようと養老鉄道に乗る。想定外の事態に弱い筆者の性情が浮き彫りになった。

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北方町の河間(がま)

そんなこんなで大垣の北部、北方町の「がま広場」に着いた。
養老鉄道揖斐行で大垣から3駅目「東赤坂」で降り徒歩約10分。同駅から歩いた2車線道路は、案内看板をみると滋賀県南部住民にもおなじみの旧中山道だった。

田んぼの中に湧き水の池がある。
広さは、1反の田んぼの4分の1くらいか。中央に、円形をした深さ2メートルくらいの池があり、その周りに、水深がごく浅い湿地が広がっている。

メダカの群れ.jpg
メダカの群れ

浅いほうの湿地をみる。小魚の群れ。メダカだ。

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拡大した様子

浅くて流れがゆるやかで、メダカがすむにはちょうどいいようだ。
この池の水が注がれてる水路は、段差がないので、付近の小川一帯にもいるのではと思われた。

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湧水の池にコイが泳ぐ

真ん中にある湧水の源泉の池にはナマズが水草に隠れる。池の主かと思っていたら、次は数匹のコイが現れる。白いのもいる。ナマズは水草に潜ってそれっきりだったので写真に撮れない。隣の水路でも誰かが釣り上げた死骸があったので、付近ではナマズも豊富なのかもしれない。

ヒガンバナ.jpg
ヒガンバナ咲く

隣の畑で作業をしていたおじさんにあいさつし、滋賀県から見に来たというと「わざわざこんな所に」と珍しがられる。「水、わいてないでしょう」とおじさんが言う。
いや、水量はそんなに多くないんだけども水は湧いている。
「隣で道路工事をしてるでしょう。それで水が湧かなくなったんですよ」とおじさんが続ける。

道路工事.jpg
道路建設工事

池のすぐ西側で、東海環状道路の高架の橋桁が大地に植え付けられていた。
この影響で湧き水が少なくなったというのだ。

おじさんの話によるとこの湧水池は個人の所有地だったが数年前に市が買い取り整備したとのこと。大垣では市街地で湧水が見られるが、多くは地下100メートル以上掘りぬいて被圧地下水が噴き出す自噴井。ちなみに大垣は、掘り抜き井戸発祥の地なのだそうだ。それに対し、田園に自然に湧き出る湧水池は「河間(がま)」と呼ばれ、周辺の平野各地に存在していたが、同市内ではここ1か所しか残っていないという貴重な池である。

今年の夏は、雨が多かったので、それで湧水も出ているかもしれない。メダカもいるところをみると、干上がった状態が長く続いていたわけではないだろう。

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付近の川

揖斐川が濃尾平野に流れ出す地点にある大垣周辺は地下水が豊富だと聞いていたが、訪れてみると、水路の水量がやたらと多い。民家やアパートの土台が、なにげに高くしてある。
水路では至るところでメダカが見られる。ドジョウもいた。フナは見なかった。水草はエビモ、ナガエミクリ、コカナダモなど。

ここのメダカはけっこう繁栄しており、流れが速いような用水路でも、三面張りの側壁に2メートルおきに打たれた角柱の影とか、ちょっとした流れが緩いスペースに食らいつくように群泳している。いろんな水の場所に適応できるのだなと感心した。

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3面張水路を泳ぐメダカ

メダカは滋賀県にもいるが、見つけようと思ったら、それなりに注意して探さねばならない。
それなのにここでは、誰の目にも止まるような道路沿いの溝とかにいる。メダカが今でもこんなに普通に見られる光景を見てちょっと感動した。
ただここのメダカは、滋賀県のやつとは遺伝的に違うかもしれないので持ち帰るのは今後も計画しない。
濃尾平野は勾配がほとんどないらしく、水路沿いを歩いても、滋賀県の水路ではありがちな段差が見られない。それがために、「魚止めの堰」がなく広範囲に分布できるのかもしれない。

たたずむカニ.jpg
澄んだ用水路にたたずむカニ

水が澄んだ用水路があったので、市生活環境部発行の「名水マップ」にも掲載されていない水源があるかもしれないと思い、北向きに上流へとたどるが、水路は数百メートルさかのぼると徐々に細くなり集落の中に消えてしまった。付近一帯で少量ずつ湧水が生じているのかもしれない。

金生山.jpg
金生山を東から見る

北方町の南方、西之川町にあるというハリヨの湧水を訪ねる計画だったが時間の都合でそれは割愛し、西に向かって歩く。そこには古生代の海底だったという化石の宝庫、金生山が地肌むきだしの鉱山となっていた。(続く)















posted by 進 敏朗 at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 水辺を見る(滋賀以東) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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