海岸への階段
遅れてやってきた正月休み、三重県の志摩まで貝を拾いに行く。
貝殻を集める趣味があったのだが、水辺活動オフシーズンの冬期行動として、貝拾いを挙行する。
以前は、種類数を増やすところに主眼を置いていたが、今は浜で拾った貝殻を同じびんに詰め、行った先の貝やらの様子全体が分かるようにしている。見た目にも、びん詰めは趣がある。
朝6時すぎに出発。いちど行ってみたかった伊雑の宮に9時頃つき、お参りをする。この宮は伊勢神宮の外宮から内宮へと線を延ばした延長線上にあり、おそらく日の出と関係があるのだろうが建物を見ただけでは読み取れず。小規模だがまるで奈良盆地の大型古墳のようなたたずまい。

まるで古墳のような伊雑の宮と御田植え田
晴れ渡った海
9時40分頃、志摩の海岸に。大王崎やや北の志島の浜は薄青かった。
快晴の浜には釣り人はいない。細かい砂の浜には、貝殻が多数あった。もう先に来た人の足跡がある。
約30分間、貝を拾う。ここでは、アサリ、ハマグリ、ウミギクガイというとげの生えたホタテ貝の仲間、同じく茶色をしたホタテ貝の仲間であるアズマニシキなどである。
浜に打ち上げられた貝殻の様子
さらに、南方を目指し、大王崎の南西側、麦ア付近へ。
片田稲荷が大祭の日で、ここでもお参りをする。
太平洋を臨む稲荷
参道が海岸と並行しており、参拝すると海の眺めが良いのであった。
片田稲荷付近から眺めた海の様子
ここでは、タカラガイをはじめ、イモガイなど、南方に産する貝類の割合が増えた。今回の貝拾いで、三重県の南東に張り出した角である大王崎の北と南では貝の分布に違いがあるのかということが一つの知りたい点だったが、やはり、南に面した海では南方系の貝が増えるのであった。
南の方角に広がる海を眺めると、陽光が反射しまぶしい
計約3時間で調査を終了し昼過ぎには現地を出た。釣りと違って、かなり気軽である。
2カ所採取した貝殻。大王崎の北側(右)と片田付近