2024年09月16日

西濃メダカ探訪

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なつかしい近鉄カラー車両行き違い(養老鉄道・東赤坂駅)

残暑の中、小川探訪へ

東海道線で米原で乗り換え岐阜県の大垣までに行く。
平野部の小川のメダカが見たい。そんな乗り鉄と散歩の周遊を企画した。
JR西日本から東海に乗り継ぐとき「エリア外」に出た感。

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河間に着いた

大垣駅で9時28分発の養老鉄道に乗り「東赤坂」下車。
北西約1キロ、北方町の「河間(がま)」を目指す。
河間とはわき水の池で、現在も残っているのは珍しいという。

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白ゴイ泳ぐ池の中。水位が下がり石垣露出

10年前に同所を訪れた(2014年9月7日「水都と古生代の海(上)」)。その際は周囲の湿地に水があふれメダカの群泳がみられたが、今回は周囲は草むらとなっていた。

以下の写真3枚は2014年の同じ場所である。

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池の周囲に水があふれている

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建設中の高架道路

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メダカが見られた

ハリヨの池で目を懲らしたが…

10年前には水が豊富でメダカが見られたのだったが、今回は池の水位が低かった。
次に、さらに北西方向に歩き曽根沼を目指す。

集落内の保育園のあるお寺の外周の溝でメダカ群泳。
眺めていると住職さんらしき方から声をかけられる。
「それはメダカですよ」と住職さん語りかける。しばらくメダカの話をする。
溝には境内からわき水が流れ出ている。やはり、わき水やメダカを愛好する人は一定存在するのだな。
お寺は環境を守るセンターなのかもしれない。

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趣のある果物店

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ハリヨがいるという池。確認できず

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萩の花

途中、趣あるバナナや果物の店の前を通過し、ハリヨがいるという池に着く。目を懲らしたがハリヨを確認できず。
ザリガニ捕りとみられるわなが数個仕掛けられている。池の中には水草がほとんどない。
駆除に力を入れている様子だった。
私は「下流からの侵入を防いで」と、心の中で叫んだ。

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ブラックバス

隣に大きな池があり、そこでは少年が20センチほどのブラックバスを釣り上げていた。
趣ある池だが、ブラックバスもすみやすそうだ。

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水量豊富な平野井川

池のすぐ西側には平野井川があった。
平野のわき水(井)が豊富な川のようだ。
水量が豊富で流れが緩やか、カーブの内側は避難所になりそう。
水も澄んでいて水草も豊富だ。
メダカも水がないときとか冬場にはここに逃げ込めば、消滅することなさそうだ。

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中世は城だったという華溪寺

曽根沼の南側には華渓寺があり、自噴水を提供していた。

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自噴水をいただく

深さ140メートルの掘り抜き井戸から噴出する水は量が多かった。

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バイカモ咲く

井戸の出口には小さな水路がこしらえてあって、バイカモが咲いていた。

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メダカがいる小川(拡大すると確認できます)


そして付近の水路で、メダカの群れを確認。
やっと見たい光景を見ることができた。
やはり、お寺は環境を守るセンターなのかもしれない。
大垣では、ハリヨの生息地があることが誇りとなっているが、メダカが身近に見られる場所も他ではだいぶ少ないので、メダカにも目を向けてもらえればうれしい。

用水路にバイカモ、ハリヨの池

それにしても、9月も中旬というのに暑い。
路線バスで大垣駅まで戻ろうとしたが、11時半ごろの便にわずかに間に合わない。
そこで別路線を目指し、約1キロ南の岐阜共立大まで歩く。
コンクリ水路にメダカ、小ブナの群れをみる。
正午ごろ到着。あと35分くらいの待ち合わせだったので、近くの中華料理店で昼食をとっているうちに、バスの時間が過ぎてしまう。

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駐車場から吐出される澄んだ水。水源は何だろう

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水路のバイカモ群落出現

そこで仕方なく、その地点から南西に歩き、ハリヨの池として知られる西之川の池を目指す。
午前中は曇っていたが、午後になると日差しが出、苛烈な暑さとなった。

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いろんな水生植物が見られる

西之川に近づくにつれ、アスファルトで覆われた駐車場の排水口から、わけもなく大量の澄んだ水が吐出されていたりする光景出現。
道順の関係で南から池に近づくと、地区の水路にバイカモが生えている。
相当の水量がないと、こんなバイカモは維持できない。

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わき水の池

池をのぞいたらハリヨ1匹確認。
1匹しか見ることができなかったが、ここでは生息しているようだった。
水草も豊富に生えている。
ただ、誰もいないため話しを聞くことはできず。危険な暑さだった…。

下流にはザリガニよけネットが張られている。
でもそのすぐ下流にザリガニがおり、そのネットと石垣との「きわ」に隙間もあったので、できれば隙間を完全に詰めて、さらにネットをもう1カ所下流に講じるなどして、万全を期してもらえたら…と、自らの池へのザリガニ侵入を体験した者として願った。

「領家」バス停には、座る場所がない狭い場所で、ローソンで飲み物を買ってから、ひとつ先の「中川」バス停で14時20分過ぎのバスを待つ。ベンチに座ろうとしたら灼熱状態で、道路向かいの日陰で10分ほど待った。
大垣駅北口まであとバス停4つだった。前を走る車が交差点で衝突事故を起こし立ち往生したが、休憩には役立った。

posted by 進 敏朗 at 20:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 水辺を見る(滋賀以東) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年09月15日

ザリガニ再侵入

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夜、池を照らすと底には…。

池を見たら、びっしりと泥底にふ化したてのザリガニがいた。
しばらく見ないうちに油断していた。
100匹は軽くいそうだ。おそらく親が侵入して産卵・ふ化したのだろう。
親の死骸がどこかにあるかと探したがそれは見つからない。

3年前の8月末、ザリガニの侵入を許してしまった(2021年8月28日「招かざる生物」)。
それを機に、排水管が側溝に注ぐか所に金網を設置したが、それが最近、錆びてぼろぼろになっており、更新しないと、と思ってそのままにしているうちに忘れてしまった。
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ミズアオイは無事

池を覆う浮葉植物のトチカガミを取り除くと、すでに沈水植物のクロモ・コカナダモは全滅。
こりゃあいかん、とまずはアヤハディオ(滋賀県のホームセンター)に行き、今度はプラスチック製の排水口に取り付ける丸いやつを買い、寒冷紗の布を円形に切って糸で縫い付け、目を細かく補強。

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新たな侵入防止装置


周囲をスリットの入ったゴムチューブではさんで覆い、塩ビの直径10センチの排水管にぴったりとはまった。
直射日光は当たらない場所なので、これで今度こそ長持ちするだろう。

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ひとつのペットボトルに入ったザリガニやオタマジャクシ

次に、ザリガニ除去に取り掛かるが、これは数が多すぎるので、ペットボトルの首を切って逆さにはめたわなを4つ作成、かつおぶしをお茶のパックに入れて、畳1枚分にも満たない池に放り込むと、翌朝には40匹くらいが捕獲された。
オタマジャクシも混獲。メダカも1匹入っていたが、泥により酸欠、死んでしまっている。ザリガニも大半は死んでおり小エビ揚げの残飯のように薄赤くおぞましい光景だ。
網での捕獲も含め2日間で100匹くらいにはなり、これを金バケツの底に集め猛暑の庭に放置、さらにやかんの熱湯を注ぎ、完全に死滅さす。土深く埋めた。やつらの生命力を甘く見てはいけない。

しかし池底にはまだ多数のザリガニが這っている。
根気強くペットボトルを仕掛け、毎朝確認すると数匹〜10匹程度が捕れ、2匹しか入らない日もあり、もう残りも少ないだろうと思ったら次の日には20匹を超す大量捕獲もあり、日ごとの変動原因がわからない。2日おきにしたら、2日目に20匹以上入ってた、なんてことも。1週間繰り返し、50匹は捕ったと思うが、まだ底に這っているやつがいる。どうなっているのだ。

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コウホネの花

たとえ200匹のうち9割を除去したとしても意味はない。
2匹残ればザリガニの勝利。
とにかく、いまのうちに捕って、大きくなって産卵しないうちに完全に除去しなくてはいけない。
まだ秋が深まり泥に潜られるまでは日にちがある。
なるべくペットボトルわなで根気強く捕獲していく。
そして捕獲ゼロの日が何日か続いたのを確認したら、メダカを避難させたのち池の給水を止めて数日かけ泥も干上がらせ、ほんとうに1匹もいないか確認したのち、来春まで水を入れるのを停止するか。とにかく、完全に捕獲するというのは、こんな小さな池でも至難の業だと痛感する。





posted by 進 敏朗 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | メダカ池記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする