琵琶湖に出現した陸繋島(午後0時半ごろ)
琵琶湖の水位がマイナス72センチとなり、湖北の琵琶湖岸に陸繋島が出現した。
ちょうど滋賀をディスる映画が公開された直後で琵琶湖への関心の高まりのせいか、たくさんの人が訪れ、駐車場は満車の状態。
横断歩道もない湖岸道路を横断するのは少々危険でもあった。
陸繋島は、海だと、太平洋側だけでなく日本海側、瀬戸内海でも見られるが、琵琶湖でも見られる。
海の陸繋島は、月の引力による潮位の変化で干潮になると現れるが、琵琶湖の水位変動は、雨が降るか降らないかによるものなので、ちょっと海とは現れ方が異なる。
8月に台風が襲来してから、この秋は台風がなくて、雨が少なく琵琶湖の水位が下がってきた。
流れ込み
サア砂州に降りてみる。
冒頭の写真では、砂州を横切るように川が流れているが、川の右岸から入るようになっているので、長靴をはくひつようはなかった。
水位低下時だけ現れる流れ込みが、川tなって琵琶湖にそそぐ。
おだやかな湖
風はほとんどなく、鏡のような水面。
陸繋島の先には、竹生島が見える。
貝殻多数
砂の上には、シジミや、タテボシガイなどの貝殻が多数。
なぜか巻貝はあまり見られない。
砂州は、砂や小石でできているが、低い部分は水草が大量に漂着し、それが腐食して砂と混ざり、人の往来で踏み固められて道となっている。
ヒシがびっしり
砂州の奥に向かって右岸には、ヒシの実がびっしりと漂着。
ヒシのトゲは、岸に漂着した際に、浜に貼りつく留め具のような役割を果たしているのかもしれない。
沖合のコハクチョウ
そのヒシを眺めていると、沖のほうから、新品のスポンジで皿を洗った音のような、ハクチョウの鳴き声が聞こえてきた。
沖合をみると白い鳥が水面に浮かんでいる。
砂州の岸辺にも白い羽がたくさん落ちていた。人の来訪で、沖合に避難しているのか。
山本山
山本山も湖面に姿を映す。
あの山に今年も、イヌワシが飛来しているのだろう。
陸繋島の先端部
陸繋島は樹林の中も岸沿いを歩くことができ、先端部に達した。
すると先端は、三角形をしている。これは両側から、砂が押し寄せるためであろう。
沖合には竹生島と、葛籠尾崎が見える。
竹生島の手前に浅瀬が
竹生島の手前にも、浅瀬が現れつつあった。なんだか竹生島が近づいて見えるような。
さらに水位が低下すれば、沖に瀬が出現、さらに進むことができるのか。
このあたりは、琵琶湖でも遠浅な水域で、内湾などが入り組んでおり、水鳥がたくさん見られる。
先日はこのあたりで、釣りのボートが座礁し、乗っていた3人がかりでも動かせず、消防隊が救援したそうである。
木の根元に草が生えてきた
島のところにはヤナギなどの木が茂っており、その根元に打ち寄せた藻が堆積して、それを養分として草やコケが生えている。
さらに草が枯れればそれが積み重なって、植生が豊かになっていくのか。
日本一の広さを誇る琵琶湖の湖岸は、砂浜あり、磯あり、内湖や湾、半島、島、さらにはこのような陸繋島もあり、地形の多様さでも他の湖の追随を許さないのである。