2022年06月07日

浜と河口、波や空

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浜に映り込む空(午後5時ごろ)

前の晩、深夜から鳥取県の空き家となっている祖母の家に帰省。
初夏の恒例行事、草取りだが、前夜は雨で、風も強かった。
この日は雨はやんだが、引き続き北寄りの風が海から強い吹き寄せる。
波も高く、潮ミスト発生(2014年8月12日「潮ミスト」参照)、車の窓が白くすりガラスのように。
築半世紀の空家のサッシ、海に面しているほうはことごとく腐食、変形して開かなくなるなどの影響を被っている。
お金と時間があったら直したい。
しかし、細切れの時間のうちに生きる身にとって、思うように往復ままならず。長期休みがほしい。
午後、作業に従事。
海鳴りが聞こえる家っていいな。
ふと空家の横を流れる川をみると、ずいぶんと上流に潮目がある。

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川に現れた「潮目」

海べりから200メートルくらいも上流に。
かなり押し戻されたような。
石垣との境目を見ると、水面の位置がふだんより数十センチ上昇している。
ここは干満の差がほとんどない日本海岸なので、満潮のせいではない。
以前にもこのようなことがあり、河口が砂でふさがっているためだと理解した(2017年8月10日「満水川」参照)。歩いて1分の浜に出た。

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押し寄せる波と、砂でふさがれた河口

するといつもブロックの横らへんにあるはずの河口がなく、滑らかな砂で覆われていた。
ここは砂の王国鳥取県。
この浜の砂質は幼少の頃から親しんでいるけど、滑らかで足裏にやさしく、それでいて濁らない砂粒はひそかな自慢。
冒頭の写真のような、鏡のような浜の景を独り占めだ。

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蛇行し砂を削る川

川は海岸に対して右(東)に蛇行し、50メートルほど進んだところで海に出ていた。
ここまで大規模に蛇行しているのを見るのははじめて。
こうやって河口の砂州が発達するのだなという自然地理の生きた教材。


しかしこれで浜が削られるのは、すぐそばに住宅があるので危ない。
写真手前の水際の直線は、コンクリは浜に車両が下りるために敷設されたコンクリで、これが根元をえぐられると陥没の恐れもあり危険だ。
地球温暖化で海面が上昇するとこの、浜辺の町も安心ではいられない。
はやくまっすぐな河口を掘って対策が待たれる。

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荒れた海と夕方の空

フランドル地方の海岸を思わせる海と空の色。
実際に行ったことはないがベルギーの画家マグリットが描いてた海や空がこのような感じだったのではないか。
音や色、におい、海はいろんな表情を見せる。厳しい環境という面もあるが、空家が海べりになかったら、これだけ愛着がわくこともなかったんじゃないかと思う。


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〈おまけ〉雨と浜風で形作られたとみられる発泡スチロール汀線



posted by 進 敏朗 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 山陰往還記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする