2022年06月28日

6月梅雨明けコアユ捕り

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夏空に伸びる竹

前日の関東甲信越地方に続き、この日は近畿でも梅雨明けが発表。
6月末という異例の速さで梅雨の時期は14日間しかなかった。
大津の観測地点で今月まとまった雨が観測されたのは、月始めの6日と、14日、そして21〜22日にかけての3回で合計約130ミリ。
ここまで順調と思っていたのに、まさかこのまま梅雨明けとは驚愕の一言。
彦根では、この半分も雨が降っていない。21〜22日の雨が、三重県境など県南部が中心で県の北半分にはあまり雨が降らなかった。
それで県南部の野洲川にはまだ水が流れているが、北のほうの川はだいぶ細っているだろう。
川が干上がるまでに魚を捕りに行く。
途上で通りがかる野洲川の落差工付近を運転席からチラ見すると、まだ滝は見られるが人がいない。
梅雨明けでシーズン終わりなのか。たまたま人がいないだけなのか。

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草むらごしに川をのぞく

湖西のほうの川に行くと、幸い、まだ干上がってはいなかったが、水量はだいぶ少ない。
このまま1週間くらい日照りが続いたら、魚捕りは終了だろう。



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網に入った魚

群をめがけて網を打つが群れの中心を外した。
水が澄んでいるので、空から飛んでくる網に魚が反応し、着水するまでにばーっと逃げるのが見える。
それでも網には100匹は取りこまれたのではという感じだったが、引いていくうちに網の間や下から魚がスポスポと逃げる。

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あまり捕れない

魚のサイズが小さくて、網に入った数の数分の一なのではないだろうか。
琵琶湖のコアユの平均サイズは年によって大きかったり小さかったりがあるが、今年は小さい。それに遡上している数が少ない。
最初のひと網で外し、その後も成果ぱっとせず。

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川辺に咲く優雅なネムの花


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本日の成果

1時間やってみたが、50匹に満たず、400グラムにも満たない。
川を遡上すると、コアユは琵琶湖にいるときよりも成長していくのだが、それでこの大きさとは、もとがよっぽど小さいのだろう。
南蛮漬けのストックに。
この夏は、これで川のシーズンが終わってしまうのだろうか。
それよりも何よりも、このまままとまった雨が降らなかったら、1994年以来の大渇水が心配される。



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2022年06月10日

降雨3日後の野洲川コアユ捕り

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野洲川堰堤付近(午前10時半ごろ)

子どもが遠方の都会から帰省しており、せっかくだから名産コアユを食べさせたい。
夜勤前の午前中に空き時間あったので、すぐに行って帰ってこれる場所としては野洲川しかないが、同川は魚が少なく、期待できそうにない。行くだけ無駄じゃないか。そんなに張り切らんでもいいか。
だけども、まあ駄目なら駄目でもいいかと割り切っていくことにした。
そう腹を決めたのがよかった。

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この日は釣り人も多かった

野洲川は濁りのとれた水が豊かな流れ。
先日、5月29日の日曜に訪れた時は、川の水は流れていたもののこの日よりは少なく、釣りをしている人はいないことはなかったが、子どもと楽しむレジャー目的の人だけだった。しかしこの日は、魚を釣ることだけを目的として、おじさん、たまにおばさんも混じり数十人が真剣な目で糸を垂れていた。

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コアユゲット

そういうわけで、筆者のような投網の人は、釣り人を避け、手前の竿が林立する瀬をわたり、中瀬に行き網を打ったところ、10匹くらいが入った。
遡上を待ちわびた魚たちが、先日、6日ごろの雨を受けて、一気にのぼってきたようだった。
調べると降雨量は、県内一帯で40〜50ミリ程度でまずまずの雨量。
おかげで30分ほどで30匹を捕ることができた。
がポイントは限られており、これ以上数を伸ばすのは難しく引き上げた。
まあ30匹捕れれば十分なのだ。家を出て、ちょうど1時間で帰宅。

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捕れたコアユ

新鮮な状態ですぐに調理。
30匹だと、さばくのに10分くらい。
鍋や粉、用意に10分。
てんぷら粉がなかったので、この日は卵の白身と、小麦粉に、片栗粉も使ってみた。
揚げるのに10分。

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天ぷらのできあがり

天ぷらにするとかさが増すので、小さなコアユ30匹でも、昼ご飯には十分な量になった。
これで滋賀県の初夏の味覚を味わってもらったのだった。

まあ駄目でもいいかと思って、行ったところが思いがけず捕れた。
こういう形になってよかった。

ぜったい捕れないとだめなんだ、何が何でも、と思いを強くすると、そうでなかった時のダメージが大きい。
まあ、いうて気楽な魚捕りなんだから、そんなに思い詰めずにやるのがちょうど。
その呼吸を少し覚えたような気がして楽になった。
いつもこういう風だといいのだけど。

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2022年06月07日

浜と河口、波や空

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浜に映り込む空(午後5時ごろ)

前の晩、深夜から鳥取県の空き家となっている祖母の家に帰省。
初夏の恒例行事、草取りだが、前夜は雨で、風も強かった。
この日は雨はやんだが、引き続き北寄りの風が海から強い吹き寄せる。
波も高く、潮ミスト発生(2014年8月12日「潮ミスト」参照)、車の窓が白くすりガラスのように。
築半世紀の空家のサッシ、海に面しているほうはことごとく腐食、変形して開かなくなるなどの影響を被っている。
お金と時間があったら直したい。
しかし、細切れの時間のうちに生きる身にとって、思うように往復ままならず。長期休みがほしい。
午後、作業に従事。
海鳴りが聞こえる家っていいな。
ふと空家の横を流れる川をみると、ずいぶんと上流に潮目がある。

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川に現れた「潮目」

海べりから200メートルくらいも上流に。
かなり押し戻されたような。
石垣との境目を見ると、水面の位置がふだんより数十センチ上昇している。
ここは干満の差がほとんどない日本海岸なので、満潮のせいではない。
以前にもこのようなことがあり、河口が砂でふさがっているためだと理解した(2017年8月10日「満水川」参照)。歩いて1分の浜に出た。

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押し寄せる波と、砂でふさがれた河口

するといつもブロックの横らへんにあるはずの河口がなく、滑らかな砂で覆われていた。
ここは砂の王国鳥取県。
この浜の砂質は幼少の頃から親しんでいるけど、滑らかで足裏にやさしく、それでいて濁らない砂粒はひそかな自慢。
冒頭の写真のような、鏡のような浜の景を独り占めだ。

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蛇行し砂を削る川

川は海岸に対して右(東)に蛇行し、50メートルほど進んだところで海に出ていた。
ここまで大規模に蛇行しているのを見るのははじめて。
こうやって河口の砂州が発達するのだなという自然地理の生きた教材。


しかしこれで浜が削られるのは、すぐそばに住宅があるので危ない。
写真手前の水際の直線は、コンクリは浜に車両が下りるために敷設されたコンクリで、これが根元をえぐられると陥没の恐れもあり危険だ。
地球温暖化で海面が上昇するとこの、浜辺の町も安心ではいられない。
はやくまっすぐな河口を掘って対策が待たれる。

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荒れた海と夕方の空

フランドル地方の海岸を思わせる海と空の色。
実際に行ったことはないがベルギーの画家マグリットが描いてた海や空がこのような感じだったのではないか。
音や色、におい、海はいろんな表情を見せる。厳しい環境という面もあるが、空家が海べりになかったら、これだけ愛着がわくこともなかったんじゃないかと思う。


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〈おまけ〉雨と浜風で形作られたとみられる発泡スチロール汀線



posted by 進 敏朗 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 山陰往還記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする