2022年01月02日

湖南と湖東 雪の境界

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琵琶湖岸から比良山系を望む

枯野を車で駆り、野洲川河口近くの湖岸から琵琶湖ごしの比良山系を眺めた。
こちら側に雪はないが、対岸の山は雪を戴き、麓まで積雪している。
雪山はきれいだな。

湖ごしに山並みが眺められるこの景観。なかなか見られない景観と思う。
雪山は特にきれいだ。
思えば、故郷の、大山が平野にそびえる様子も、きわだった特徴のある景観だった。
それを毎日見ている間は、珍しいとも何とも思わなかったが。
細かな地形の変化がどこにでも見られる日本の中で、はっきりと特徴のある景観というものが各地にあるのだなと思う。

海抜約85メートルの琵琶湖から、1200メートル級の山並みが壁のようにそびえている。
あっちは雪で、こっちは雪がない。日本海からの北西の季節風を受けた雪があそこで降り、風下の湖南地域までは雪が届かないのかも、などと想像する。
先日、大雪のあった彦根は、琵琶湖の対岸が高島の平野なので、日本海からの湿った雪雲がまともに吹き寄せるのかもしれない。

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雪に覆われた大地

ところが、わずか10キロだけ東に移動した近江八幡市は、一面が雪に覆われていた。どうなっているのだ。
このあたりは比良山系の最高峰武奈ヶ岳の南東方向。ということは、比良山系が雪雲をブロックする説は正しくなかった。
ということは、日本海からの距離の違いによるものなのか。

積雪の量が北と南では大きく違う滋賀県。
そこには、山陰と山陽のような、間を画する山のようなものがない。同じ標高の琵琶湖沿いの盆地が広がっているだけなのに、こうも景観が変化するのはいつ見ても不思議だ。

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雪の境内

彦根や米原では大雪とはニュースでやっていたが、近江八幡ではどうだったのかは特に調べずにやって来たため、思いがけない雪原を新鮮な気持ちで眺めた。適度に晴れて路面の雪が消えていたのもよかった。

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除雪された道

ただし、住む人にとっては除雪作業や雪かきは大変だったろうと思われる。
子どもの頃は、冬でも天気が良いという山陽地方や太平洋側へに憧れていたものだった。


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西(奥のほう)に行くにつれ雪がなくなっていく

帰り道、湖岸道路の岡山の切通しを越え、西に広がる田が目に入るや、手前には白い雪があるのに、向こうのほうは黒い土の冬田へと、農地がグラデーションを描いているのが見て取れた。近江盆地では雪の境目がこのように存在するのだなあと興味をひく。

思わず車を引返し、いましがた通った切通しの道を歩いて登る。自転車用に歩道の拡幅が完成間近で、いい感じ。ただし南側には歩道がなくて危ないので、道路の奥から南西方向を撮る格好に。逆光でわかりにくいが、雪原が裸の土へとシームレスに移っていく様子が眺められた。

その境目が近江八幡市と野洲市の間くらいだった。これが滋賀県における湖東地域と湖南地域との境目にもなるので、奥深いものだ。

posted by 進 敏朗 at 18:03| Comment(0) | 水辺を見る(滋賀以東) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする