2020年08月03日

野洲川中流2020

DSCN6389 水口の橋.jpg
野洲川中流の橋(午後2時半ごろ)

野洲川は滋賀県湖南地域住民にとって身近な川。
琵琶湖に注ぐ県内の川では最大級だが、魚影は薄い気がする。
ことし5、6月の下流でのコアユ捕りなんかは、2匹とか、ゼロとか、ほんとに悲惨としか言いようがなかった。
だけれども、コアユ遡上が終わり遅い梅雨明けから数日の8月初め、中流にだったら若干の鮎がいるのではないかと探索行。
野洲川漁協が今シーズンから、解散してしまったので、放流はなく、天然遡上の鮎しかいない。

DSCN6395 粘土.jpg
粘土盤

水口あたり。
川岸の白っぽい岩は、岩ではなくて粘土が固まったもの。
これが濡れたら、つるっと滑って転倒するので、上を歩くのは非常に危ない。
この粘土層が多いので、野洲川は薄く濁ったような水の色になる。
それが鮎の数にも影響しているだろうか?

DSCN6397 魚入る.jpg
鮎が入った

梅雨明けから4日くらいしかたってないというのに水量が多くない。
青土ダムからの放水を絞っているのか。
つるつる粘土盤に足を取られながら、よさげなポイントを歩き回って探し、網を投げると鮎が入った。

DSCN6399 鮎だ.jpg
鮎だ

立派な鮎が入った。しかし、後が続かない。
なかなか捕れそうな場所を探すのが難しい。

DSCN6400 ムギツク.jpg
ムギツク

ムギツクがとれる。
とがった口に、太い一本線、オレンジ色の尾、円形の胴体、太い尾など、ちょっと変わった形をしたコイ科の小魚。
やっぱり琵琶湖水系は魚種が豊富だな、などと見入る。

DSCN6403 バス稚魚.jpg
バス稚魚?

見覚えのない魚が捕れた。
色や模様はギルに似ているが細長い。でもブラックバス(オオクチバス)ともちょっと違うような。
これが流れる川の中を生息域にしているというコクチバスというやつなのか。持ち帰ることにする。

追記:コクチバスは、野洲川では青土ダムに定着していることも報告されていた。現場はダムの下流だが、ここで捕れたということは、野洲川中流域で広範囲に生息しているのかもしれない。ただでさえ微妙な環境に、ますます鮎の生息に厳しい状況が加わっている。

DSCN6409 河原の風景.jpg
雄大な野洲川の風景

野洲川の中流の風景は雄大だ。川景色にはほれぼれする。
しかし、流れの中には魚が少ない。
網の中に何も入らない、ということがほとんどだった。

DSCN6405 川の色.jpg
水の色

古琵琶湖層地帯から流れてくる野洲川最大の支流、杣川(そまがわ)との合流点より下流は、水量こそ多いが、水の色は上の写真のように薄濁りがさらに増している。グーグルの衛星写真を見ていても、白ナイル川と青ナイル川との合流のような、水の混ざり具合が確認できる。

野洲川はなぜ、鮎が少ないのか。
そもそも琵琶湖の鮎は、湖の北のほうに多くて南は少なめということがある。
加えてこの水質。
粘土質の薄濁りに加え、中流域に10万人以上の人口があり(湖南市や甲賀市の大半)、下水網が整備されたとはいえ工場立地や田んぼも多いという事情(生活排水、工業、農業排水などの影響)もあろう。
そして県内最大のカワウコロニーが同河畔にあり、コクチバスもいるとなれば、三重苦、四重苦を背負っているようなもの。

DSCN6417 調査結果.jpg
とれた魚

しかしそれでも、鈴鹿山脈に源を発している本流は澄んでいて、ぶじ遡上できた鮎は大きくなれるようだった。
捕れたのは17センチ。身に厚みがある天然鮎。
野洲川も、決して捨てたものではない。
でも、これ以上の数を捕るのはなかなか厳しいものがあるんじゃないかと思わずにはいられない。
湖南地域のホーム河川、野洲川。
県内のほかの川にくらべて環境的には厳しくても、もっと都市部の暮らしとか広い目で見れば、まだこんな自然が身近にあるだけましと思わないといけないだろう。


posted by 進 敏朗 at 21:42| Comment(0) | 漁撈活動記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする